津軽海峡線

津軽海峡線について

津軽海峡線（つがるかいきょうせん）は、青森県の青森駅と北海道函館市の函館駅を結ぶ主要な鉄道路線です。この路線は、青函トンネルの開通により1988年に運行を開始され、以来、本州と北海道を結ぶ役割を果たしてきました。津軽海峡を越えるためのこの鉄道は、日本国有鉄道（国鉄）および後のJRグループによって運営されています。

構成路線

津軽海峡線は実際には複数の路線から成り立っています。具体的には、以下のような構成です。

• - JR東日本（津軽線）: 青森駅から中小国駅までの単線区間。
• - JR北海道（海峡線）: 中小国駅から木古内駅までの複線。
• - 江差線: 木古内駅から五稜郭駅までの単線。
• - 函館本線: 五稜郭駅から函館駅までの複線。

このように、津軽海峡線は異なる運営が統合されて成り立っています。

歴史的背景

青函連絡船に代わって開通した青函トンネルは、1988年3月に正式に開業しました。このトンネルの開通によって、青森と函館間の輸送が大幅に効率化され、旅客と貨物の移動が一層便利になりました。在来路線の旅客列車はその後、津軽海峡線という名称で運行されるようになり、旅客列車だけでなく、1日に上下で約50本の貨物列車が行き来しています。

トンネル開通後は、津軽線や江差線といった単線区間においても貨物列車のスムーズな運行を考慮し、信号場や列車交換可能な駅が整備されてきました。

運行状況

津軽海峡線では、開業当初より寝台特急「日本海」や特急「はつかり」などの列車が運行されていました。しかし、2016年に北海道新幹線が開通したことに伴い、海峡線の架線の電圧が20kVから25kVに引き上げられたため、在来線用の電車や機関車が走行できなくなりました。このため、この地域で運行される定期旅客列車は新幹線のみとなり、津軽海峡線の愛称も廃止されました。

旅客列車の運行は、開業以来、複数の特急が設定されていましたが、その多くが次第に廃止されていきました。特に2002年には特急「はつかり」や快速「海峡」が廃止され、新たに「スーパー白鳥」や「白鳥」といった特急が登場しました。

また、津軽海峡線では独自の特例が設けられ、特急列車が停車しない区間においても、乗車券のみで特急列車の普通車自由席に乗ることができる仕組みがありましたが、この特例も2016年に定期旅客列車が終了するのに伴い、廃止されました。

タイアップ企画

1998年からは、藤子・F・不二雄の人気キャラクター『ドラえもん』とのタイアップ企画が進行し、快速「海峡」に関連するキャラクターの装飾が施されるなどの取り組みがありました。このタイアップは、列車の運行や専用展示スペースでのイベントを通じて、多くの乗客に親しまれていました。

駅一覧

沿線には多くの駅がありますが、最終的に事業が終了する際の営業駅は、青森駅、中小国駅、木古内駅、函館駅などです。特に青森と函館の2都市間を結ぶこの路線は、地域の交通の大動脈となっていました。

まとめ

津軽海峡線は、青森から函館を結ぶ重要な交通路であり、青函トンネルの開通によってその役割を新たにしました。過去40年にわたり、旅客や貨物の輸送を担ってきたこの路線は、北海道と本州のつながりを象徴する存在として、多くの人々に利用されてきました。残念ながら、新幹線の開通によってその多くの運行が終了しましたが、津軽海峡線としての歴史は今後も語り継がれることでしょう。

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