はりきって体育

『はりきって体育』は、1993年4月6日から1997年3月10日までNHK教育テレビジョンで放送されていた、小学校3年生・4年生向けの学校放送（教科：体育）番組です。この番組は、元体操選手の森末慎二さんが、全国各地の小学校を訪問し、運動が苦手な児童たちに体育の楽しさを伝えるというコンセプトで制作されました。

番組の主な構成は、まず上級生が実技の手本を披露し、その後、対象学年の児童たちが一斉にその実技に挑戦するという形式で進行します。森末さんは、子どもたちに運動のコツを教えたり、仲間と協力することの大切さを伝えたりしながら、実技の習得をサポートします。実技中心の番組であるため、収録には体操着を着用して参加していました。

放送時間は、日本標準時で、別の時間帯での再放送も行われていました。番組は、当時の学習指導要領に基づいて小学校の体育授業が行われている中で、中学年よりも高学年向けの学習内容であるサッカー、走り幅跳び、走り高跳びへの導入を試みていました。また、高学年で本格的なバスケットボール、ソフトボール、サッカーに移行する前の段階として、ポートボール、ハンドベースボール、ラインサッカーといったゲームも必ず取り上げられていました。さらに、当時の学習指導要領には明記されていませんでしたが、本格的に導入され始めた一輪車の指導も行っていました。しかし、表現運動の項目にあるフォークダンスについては、ほとんど取り扱われていません。また、高学年で実施される障害走や鉄棒の各種降り技、側転を除く倒立を伴うマット運動や跳び箱運動については触れられていません。

『はりきって体育』は、子どもたちが運動に親しみ、楽しみながら運動能力を向上させることを目指した番組でした。森末さんの明るいキャラクターと丁寧な指導は、多くの小学生に体育の楽しさを伝えたと考えられます。

番組に関する詳細な情報は、NHK放送史のウェブサイトでも確認することができます。

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