ひらど (掃海艦)

掃海艦「ひらど」の艦暦

掃海艦「ひらど」は、海上自衛隊のあわじ型掃海艦の2番艦で、その艦名は平戸島に由来しています。本艦は、日本の艦艇としては4代目であり、過去には旧帝国海軍の筑摩型防護巡洋艦「平戸」や、択捉型海防艦「平戸」に引き継がれる歴史を持っています。この記事では、「ひらど」の艦暦に焦点を当てて、その活動の様子を詳しくご紹介します。

建造と就役

「ひらど」は、2014年度に計画された掃海艦305号艦として、JMUによって186億円で受注されました。本艦の建造は横浜で行われ、2015年4月に起工、2017年2月には進水を迎え、同年9月22日に公試が開始されました。そして、2018年3月に正式に就役し、掃海隊群第1掃海隊に編入され、横須賀に配備されました。

訓練活動

ひらどは就役後すぐに多くの訓練活動に取り組みました。2018年7月には、陸奥湾で機雷戦訓練と日米印共同の掃海特別訓練を実施しました。この訓練は、国際的な協力を強化するために重要な役割を果たしました。

インド太平洋・中東方面派遣

2021年12月から2022年3月末まで、ひらどは掃海母艦「うらが」と共にインド太平洋及び中東方面派遣（IMED21）に参加しました。派遣中の2022年1月31日から2月17日は、バーレーン周辺で米国主催の国際海上訓練（IMX/CE22）に参加し、機雷敷設戦及び対機雷戦の訓練を行いました。これにより、海上自衛隊の技術力向上が図られました。

災害派遣活動

2022年4月には、北海道網走市沖で発生した「知床遊覧船沈没事故」に対し、捜索救難活動に従事しました。横須賀を出港し、5月1日には現場海域に到着。第45掃海隊の扫海艇「いずしま」と協力し、水上・水中両面での捜索活動を実施しました。この任務は、多くの人命を救う可能性を秘めたものでした。

自主派遣

2023年12月には、屋久島沖で米軍のオスプレイが墜落した事故に関連し、自主的に派遣されました。他の艦艇、さらには自衛隊部隊や海上保安庁と連携し、捜索救難及び水中捜索活動に従事しました。これにより、機体の一部や乗組員の遺体を発見し、収拾することに成功しました。

共同訓練

2024年3月には、角力灘で掃海艇「たかしま」と米海軍の掃海艦2隻とともに、日米共同の掃海特別訓練を行いました。この訓練は、両国の結束を強めるとともに、実践的な技術を高める場として重要です。

結論

掃海艦「ひらど」は、その艦歴において数々の重要な任務を果たしてきました。国際的な共同訓練や災害派遣活動を通じて、海上自衛隊の役割を果たすべく努力を続けています。この艦艇の活動は、未来においても重要な影響を与えることでしょう。

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