ふるさとバンザイ!

ふるさとバンザイ！

BS朝日で2012年9月29日から放送が開始された、不定期の生放送紀行番組である。番組は「故郷への想い。人との繋がり。」をテーマに掲げ、毎回一つの特定の市町村に焦点を当て、その地域の持つ独自の魅力を現地からの生中継やVTR、関係者へのインタビューなどを通して深く掘り下げて紹介した。

番組の大きな特徴の一つは、その放送形式が生放送であったこと、そして多くの場合、土曜日、日曜日、または祝日の午後に放送されていた点である。放送される地域に関連する祭りやイベントが開催されている会場からの中継を積極的に行うことも多く、現地の臨場感を伝えることに重点が置かれていた。

制作体制においても特徴的なスタイルを採用していた。番組で取り上げられる市町村の放送エリアを管轄するテレビ朝日系列の地上波放送局との共同制作体制が取られていたのである。この共同制作局は、通常、地上波においてもBS朝日での放送と同時刻に番組を放送していた。番組の進行役としては、その土地にゆかりのあるタレントと、共同制作を担当する系列局のアナウンサーが務めることが一般的であった。回によっては、別途ゲストを招いて進行する場合もあった。

番組の放送は2015年10月3日に岡山県高梁市からの中継を行った回が事実上最後となり、2016年度以降は一度も放送されていない。これにより、実質的に番組は終了したと考えられる。

共同制作に参加した系列局の中で、特に多く制作に携わったのは長野朝日放送であり、計4回の放送を担当した。そのうち3回は、同局が放送した特別番組「みつめて、信州生テレビ」の一部として放送されている。また、テレビ朝日系列にはクロスネット局も存在するが、本番組の制作に唯一参加したクロスネット局は福井放送であった。この「ふるさとバンザイ！」は、テレビ朝日系列におけるクロスネット局が、定時ニュースを除くネットワーク系列参加番組を制作・放送する機会が事実上失われた最後の番組の一つとなった。本番組の終了以降、クロスネット局が系列ワイド番組などに関わる例は皆無となり、フルネット局のみが系列番組の制作・放送を担う体制がより鮮明になったと言える。

他の放送局の番組で、本番組と趣旨が近いものとして、NHK衛星第2テレビで放送されていた、毎月特定の都道府県を特集する生ワイド番組「おーい、ニッポン」が挙げられる。こちらも野外からの大規模な生中継を多用していた。また、BSフジで放送されている「わがまま!気まま!旅気分」は、FNS加盟局が制作する旅番組であり、本番組と同様に系列局制作という共通点がある（ただし、こちらは制作局が持ち回りで、必ずしも地域限定ではない）。さらに、年末にANN加盟局が制作したニュースやハプニング映像を持ち寄る「全国おもしろニュースグランプリ」も、本番組と同様にクロスネット局が参加していた時期がある番組として関連付けられることがある。

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