むかばきの滝

行縢の滝（むかばきのたき）

宮崎県延岡市行縢町、行縢川に懸かる行縢の滝は、日本の滝百選に選ばれるほどの美しい滝です。祖母傾国定公園と祖母傾県立自然公園に指定されており、豊かな自然環境の中でその姿を見ることができます。

概要

行縢の滝は、行縢山の雄岳と雌岳の中央部に位置しています。この滝は、行縢山の生成過程と深く関わっており、その成り立ちは行縢山の歴史を物語っています。古くから信仰の対象ともなってきた行縢山には、日本武尊（ヤマトタケル）の伝説も残っており、この滝もまた、その伝説に彩られています。

日本武尊が詠んだ歌にちなみ、「矢筈（やはず）の滝」という別名も持ちます。矢筈とは、弓の弦をかける部分のことで、滝の形状がそれに似ていることから、この名がついたとされています。

滝周辺の環境は、四季折々の変化に富んでおり、春には新緑が、秋には紅葉が滝を彩ります。滝壺周辺は涼しく、夏には避暑地としても人気があります。

地質と地形

行縢山は、火山活動によって形成された山であり、その地形は複雑です。滝が位置する周辺地域は、四万十層群という古い地層から成り立っており、この地層が滝の形成に大きな影響を与えています。また、行縢山は外輪山の一部であり、カルデラ地形が形成される過程で、現在の滝の位置が決定づけられたと考えられます。

アクセスと観光

行縢の滝は、自然保護のため、遊歩道が整備されています。駐車場から滝までは比較的歩きやすい道が続いていますが、一部足場の悪い場所もあるため、注意が必要です。滝壺近くまで行くことができ、間近で滝の迫力を感じることができます。

環境保護

この地域は、貴重な自然環境が残る場所であるため、環境保護の取り組みが重要です。ゴミの持ち帰りや、動植物の採取をしないなど、訪れる際にはマナーを守ることが大切です。

まとめ

行縢の滝は、その美しさと歴史的な背景から、多くの人々を魅了し続けています。自然の力を感じることができるこの場所は、訪れる人々に感動と安らぎを与えてくれます。宮崎県を訪れた際には、ぜひ足を運んでいただきたい名所の一つです。

関連項目

日本の滝百選
行縢山
大崩山
四万十層群
外輪山
カルデラ

外部リンク

* 宮崎県の滝（行縢の滝）

もう一度検索