め組のひと

め組のひと

「め組のひと」は、ラッツ&スターのデビューシングルであり、1983年4月1日にリリースされました。この曲はグループ名を「シャネルズ」から「ラッツ&スター」へ改名した後、初めてのシングルとなります。作詞は麻生麗二（売野雅勇のペンネーム）、作曲は井上大輔が担当しました。なお、正式なタイトルでは「め」の字が囲み文字で表記されています。この楽曲のタイトルを考えたのは資生堂の小野田隆雄です。

背景

「め組のひと」は、資生堂の1983年夏のキャンペーン曲として起用されました。初めは大瀧詠一に作曲とプロデュースを依頼したものの、彼が自身のアルバム『EACH TIME』の制作に忙しく、依頼を断った結果、井上大輔が担当することになりました。井上はシャネルズ時代からの多くの楽曲を手掛けており、グループの音楽スタイルを理解した上での制作となったのです。

音楽性

この曲の音楽スタイルは、オールディーズ風の作品を特徴としたシャネルズ時代とは異なり、イギリスを中心に流行していたファンクとラテン音楽を融合させた「ファンカラティーナ」というダンス・ミュージックの要素が盛り込まれています。この新たなアプローチにより、ラッツ&スターはしっかりとした新たなアイデンティティーを獲得しました。

振り付け

「めッ!」と叫びながら決めポーズを取る振り付けは、田代マサシまたはボビー吉野が担当したものです。この振り付けは特に印象的で、2018年にはTikTok上で倖田來未のカバーバージョンを使った振り付け動画が話題となりました。このような新しい形での受け継がれ方が見られるのも、長年にわたり多くの人々に支持されている証です。

記録

「め組のひと」は、発表当初に60万枚以上を売り上げる大ヒットを記録し、オリコンシングル・チャートでも1位を獲得しました。この成功は、ラッツ&スターの音楽キャリアにおける重要な足跡として位置づけられています。

収録曲

• - め組のひと

- 作詞：麻生麗二
- 作曲：井上大輔

• - 彼氏になりたい

- 作詞：田代マサシ
- 作曲：鈴木雅之
この曲はアルバムには収録されていません。

カバーアーティスト

「め組のひと」は、その人気から多くのアーティストによってカバーされています。例として、

• - 欧陽龍（1984年） - 中国語タイトル『愛在風中飛』
• - CORN HEAD（2003年） - シングル『め組のひと feat. MEGUMI』
• - 倖田來未（2010年） - アルバム『ETERNITY〜Love & Songs〜』

などがあります。これらのカバーにより、楽曲は時代を超えて多くのリスナーに親しまれています。

関連項目

「め組のひと」は、夏がテーマの曲を集めたコンピレーション・アルバムや、2022年から放送されているファンケルのCMでも替え歌として使用されており、その影響力は今もなお続いています。特に、イメージキャラクターを務める沢村一樹とともに、親しみやすい楽曲として多くの人々に愛されています。

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