やまと号

やまと号：奈良と首都圏を結ぶ夜行高速バス

概要

「やまと号」は、奈良交通が中心となり、奈良県と首都圏を結ぶ夜行高速バス路線です。1988年8月6日、奈良-新宿線の運行開始を皮切りに、その後、千葉、横浜方面への路線も開設されました。現在、運行されているのは奈良-新宿線、五條-新宿線、奈良-千葉線です。特徴として、全路線で「やまと号」の愛称を統一している点が挙げられます。これは、共同運行会社も同様で、例えば関東バスや京成バスでも「やmato号」として案内されます。この愛称統一は、他のバス事業者でも見られる慣例です。

運行路線と歴史

奈良-新宿線・五條-新宿線

奈良-新宿線は、1988年の運行開始以来、長きに渡り運行されています。五條-新宿線は、同年6月1日に新宿-大和高田線として運行開始し、後に五條まで延長されました。両路線は天理駅以東で同一ダイヤのため、奈良発着便を1号車、五條発着便を11号車として運行しています。かつては2階建てバスも運行されていましたが、現在は主にハイデッカータイプの車両が使用されています。2021年12月より、五條線で2階建てバスの運行が再開されました。

奈良-千葉線

奈良-千葉線は、1日1往復の運行です。歴史的には、横浜線を含め、幾度の路線再編や運休を経て、現在の運行形態になっています。2020年3月の新型コロナウイルス感染拡大の影響で運休していましたが、路線再編を経て2022年4月27日に運行を再開、その後2023年10月1日に再び運休となりました。

過去の路線

過去には、奈良-福岡線、奈良-横浜線、大阪・奈良-埼玉線などが運行されていました。これらの路線は、様々な要因により廃止されました。例えば、奈良-福岡線は、大阪を経由する方が利便性が高いことや、需要の低迷が原因で2000年に廃止されました。大阪・奈良-埼玉線は、鉄道利用の方が安価で便利であることなどから、2007年に廃止されました。

サテライト号

「サテライト号」は、近鉄バスが運行する夜行高速バス路線です。1989年から国際興業バスとの共同運行で開始されましたが、その後、路線競合や利用客の減少などを経て、2006年に廃止されました。2023年2月23日に近鉄バス単独運行で再開されました。

運行会社と共同運行会社

「やまと号」の運行には、奈良交通の他に、関東バス、京成バスが共同運行会社として参画しています。過去の運行会社としては、西日本鉄道（奈良-福岡線）、国際興業バス（大阪・奈良-埼玉線）、神奈川中央交通（奈良-横浜線）などが挙げられます。

車両と設備

「やまと号」で使用される車両は、主に日野・セレガハイデッカーが中心です。かつては2階建てバスやスーパーハイデッカータイプも使用されていました。車内設備としては、トイレ、コンセント、Wi-Fiなどが備えられています。

競合他社

奈良-新宿線は、JRバスグループの夜行バスと競合関係にあります。JRバスグループは通常便と格安便の2種類を運行しています。

まとめ

「やまと号」は、長年にわたって運行されている夜行高速バス路線です。幾多の路線変更や廃止、そして再開を繰り返しながらも、奈良と首都圏を繋ぎ続けています。その歴史と現状、そして競合他社との関係性などを理解することで、「やまと号」の価値をより深く知ることができるでしょう。

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