ゆれる午後

ゆれる午後

「ゆれる午後」（ゆれるごご）は、アイドル歌手・南沙織によって発表された、通算22枚目にあたるシングル盤です。1977年3月1日に、所属レーベルであるCBS・ソニーからリリースされました。このシングルは、A面に「ゆれる午後」、B面に「春の愁い」の2曲を収録しています。

楽曲情報

両楽曲とも、作詞は有馬三恵子、作曲は筒美京平が手がけています。

ゆれる午後
作詞: 有馬三恵子
作曲: 筒美京平
編曲: 萩田光雄
演奏時間: 3分33秒
春の愁い
作詞: 有馬三恵子
作曲: 筒美京平
編曲: 水谷公生
演奏時間: 3分41秒

背景と特徴

シングルA面曲において、作詞家・有馬三恵子と作曲家・筒美京平のコンビが復活したのは、「想い出通り」（1975年4月21日発売）以来、実に7作ぶりでした。この黄金コンビの再来は、当時の音楽シーンにおいて注目を集めました。

本シングルは、同年4月1日に発売された南沙織の16枚目のオリジナル・アルバム『午後のシンシア』からの先行シングルとして位置づけられます。アルバム『午後のシンシア』は、南沙織が発表した全21枚のオリジナル・アルバムの中で、収録曲全てを作詞：有馬三恵子、作曲：筒美京平のコンビが手掛けた唯一の作品となっています。このことからも、「ゆれる午後」が収録されたアルバムがいかに特異で、作家陣の意向が強く反映された作品であったかが伺えます。

編曲については、A面曲「ゆれる午後」は萩田光雄、B面曲「春の愁い」は水谷公生が担当しました。それぞれ異なるアレンジャーが起用されたことで、楽曲に多様な色彩が加えられています。

収録アルバム

シングル「ゆれる午後」およびカップリング曲「春の愁い」は、オリジナル・アルバム『午後のシンシア』に初めて収録されました。その後、南沙織のキャリアを網羅する数多くのベスト・アルバムやコンピレーション盤、企画盤などにも繰り返し収録されています。

代表的な収録アルバム・CDとしては、オリジナル・アルバムである『午後のシンシア』はもちろんのこと、『シンシアのハーモニー』や『シンシア・ラブ』といった初期のベスト盤に加えて、後年の記念盤やアンソロジー企画である『Cynthia Memories』、『Cynthia Premium』、『CYNTHIA ANTHOLOGY』など、多様な形態でファンに届けられています。

また、筒美京平作品に焦点を当てた企画盤『GOLDEN☆BEST 南沙織 筒美京平を歌う』にも収録されており、作家陣との深い繋がりを示す楽曲の一つとして認識されています。デジタル時代においても、ドーナツ盤を再現した12cmCDコレクションや、コンプリート・シングルコレクションといった形で繰り返しリリースされており、世代を超えて聴き継がれる楽曲となっています。ライブ音源やリミックスバージョンが収録されたアルバムも存在し、その楽曲の高い人気と普遍性を示しています。

本シングルは、作家コンビの復活、そして作家性を前面に出したオリジナル・アルバムの先行シングルという点で、南沙織の楽曲ラインナップの中でも重要な位置を占める一枚と言えます。

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関連項目

* 1977年の音楽

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