よしづきくみち

よしづきくみち

よしづきくみちは、1月26日生まれ、東京都出身、埼玉県越谷市在住の男性漫画家、イラストレーターです。左利きであることでも知られています。

経歴

2002年、『月刊コミックドラゴン』（富士見書房）に掲載された「Living Quarter」でデビューを果たしました。同年には同誌で『魔法遣いに大切なこと - Someday's dreamers』（原作：山田典枝）の連載を開始し、代表作となりました。2023年からは「現代ビジネス」（講談社）のサイト上で『南海トラフ巨大地震』（原作：biki）を連載中です。

氏名は「よしづ / きくみち」と誤読されることがありますが、「よしづき / くみち」と区切るのが正しいです。

デビューまで

小学生の頃、姉の影響で漫画を読み始め、絵を真似て描くうちに漫画家を志すようになりました。特に桂正和の『ウイングマン』に熱中したそうです。

中学校時代はイラスト部に所属し、作品展への出品をきっかけに「絵の仕事で食べていこう」と改めて決意。山本二三の描く背景に影響を受け、背景へのこだわりが自身のスタイルとなりました。よしづきは山本を「最も影響を受けた人」の一人として挙げています。

高校卒業後、漫画の専門学校に進学しますが、「自分で勉強して投稿した方が早い」と考え中退。『週刊ビッグコミックスピリッツ』（小学館）への投稿を経て、『月刊アフタヌーン』（講談社）で1993年と1994年にアフタヌーン四季賞佳作を受賞しました。デビューに向けて短編のネームを編集者に見せる日々を送る中で、漫画家の藤島康介のアシスタントの誘いを受け、『ああっ女神さまっ』の作画を手伝うことになります。

藤島の職場で初めてパソコンとペンタブレットに触れ、デジタル作画に衝撃を受けます。2000年には自身のホームページ「つちのこ準星群」を開設し、翌年、ホームページで公開していたイラストが富士見書房の編集者の目に留まり、原作付きの作品の依頼を受けました。そして『月刊コミックドラゴン』2002年2月号にて「Living Quarter」を発表し、デビューを果たします。

原作付き作品のヒット

「Living Quarter」の制作を通して、よしづきは「話の構成が最も難しい」と感じ、原作付きの作品の依頼を引き受けることを決めます。2002年5月、『魔法遣いに大切なこと - Someday's dreamers』（原作：山田典枝）の連載を開始。同作はアニメ化、小説化されるなど、ヒット作となりました。2003年にはシリーズ第2作『魔法遣いに大切なこと 太陽と風の坂道』（同原作）の作画も担当しました。

2006年の『太陽と風の坂道』連載終了後、2008年のシリーズ第3作『魔法遣いに大切なこと〜夏のソラ〜』（同原案）ではストーリーも担当。同年には実写映画を原作とした『フレフレ少女』（原作：橋本裕志・渡辺謙作）を『スーパージャンプ』（集英社）にて連載しました。

初のオリジナル連載開始以降

2009年、『オー[[スーパージャンプ]]』（集英社）で『君と僕のアシアト〜タイムトラベル春日研究所〜』を連載開始。初のオリジナル連載作品となりました。2度の連載誌移籍を経て2012年に連載終了した後は、集英社の青年誌と講談社の少年誌で作品を発表。2017年から2018年にかけては『8畳カーニバル』を『週刊少年マガジン』（講談社）にて連載し、初のオリジナル週刊連載となりました。

その後、『8畳カーニバル』を読んだ編集者の声かけで、2019年に『月刊アフタヌーン』（講談社）にて『ああっ女神さまっ』のスピンオフ作品『ああっ就活の女神さまっ』を連載開始。アフタヌーン四季賞佳作受賞以来初めて同誌での連載となりました。

作風

よしづきの作風は、「抒情派絵師」、「叙情派作家の雄」と評されるように、抒情的な表現が特徴です。透明感のある作画には定評があり、デジタルでありながらアナログらしさを意識した絵作りをしています。

『月刊ニュータイプ』2003年3月号では、アシスタント経験や趣味の幅広さが作風に影響を与えていると分析されています。

画風

よしづきのイラストは、「繊細なキャラクターと光あふれる風景」という2つの要素で特徴づけられます。キャラクターと背景のバランスにこだわり、少女の柔らかい表情や、光と大気を意識した奥行きのある風景描写が評価されています。

趣味

バイク、写真、天体観測、キャンプなど多岐にわたる趣味を持ち、愛猫家としても知られています。

特にバイクは長年の趣味であり、写真もアシスタント時代に始めたものが、イラストに活かされています。

外部リンク

つちのこ準星群 - 本人のホームページ

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