よみうりテレビ制作月曜10時枠連続ドラマ

読売テレビ制作月曜10時枠連続ドラマ：時代を彩ったドラマ枠の軌跡

1973年4月から1980年9月、そして1995年10月から2004年3月まで、日本テレビ系列で放送された『読売テレビ制作月曜10時枠連続ドラマ』。この枠は、日本のテレビドラマ史において重要な位置を占める、長く愛された人気ドラマ枠でした。本記事では、その歴史と特徴、放送作品について詳しく解説します。

第1期：7年半に渡る人気ドラマ枠

1973年4月にスタートした第1期は、1980年9月まで7年半に渡り放送されました。この期間には、多くの話題作が誕生し、視聴者から高い支持を得ました。恋愛ドラマを中心に、コメディ作品なども放送され、幅広い層に支持される番組枠として確立しました。制作は読売テレビが主体となり、東宝などの制作プロダクションが協力する体制がとられていました。代表的な作品としては、『こんな男でよかったら』『百年目の恋』『おからの華』などがあります。特に『おからの華』は、放送中に放送時間が1分短縮されるという、枠の変遷を示すエピソードを残しています。

第2期：15年ぶりの復活と視聴率競争

1995年10月、15年ぶりに復活した第2期。この時代は、視聴率競争が激化する中で、番組枠の存続が危ぶまれる状況がありました。特に1996年4月から放送開始された『SMAP×SMAP』（関西テレビ・フジテレビ共同制作）は、この枠に大きな影響を与えました。視聴率で圧倒的に差をつけられ、1999年頃からは平均視聴率1桁の作品が増加。中には放送回数を短縮して終了せざるを得なかった作品も出てきました。制作関係者からは「スマスマには勝てない」という声も聞かれたほどでした。しかし、その中で『失楽園』(1997年)は、平均視聴率20％を超える大ヒットを記録し、社会現象にもなりました。

多様な作品群と制作体制

この枠では、若者向けの恋愛ドラマが中心でしたが、コメディ作品や、鶴橋康夫監督によるドキュメントタッチの作品なども放送されました。2002年には、永瀬正敏主演の『私立探偵 濱マイク』が、21世紀以降のテレビドラマでは珍しいフィルム撮影によって制作され、話題となりました。

制作面では、制作費を抑えるために自社制作が中心でしたが、第2期からは制作プロダクションとの協力体制がとられました。制作協力会社は、共同テレビ、イースト、CUC、ケイファクトリー、MMJ、総合ビジョン、日テレエンタープライズ、東北新社クリエイツ、ホリプロ、THE WORKS、ノアズ、泉放送制作、アットムービー、濱マイクプロジェクトなど、多くの会社が参加しています。オープニングとエンディングの提供クレジット表示方法にも違いがあり、オープニングは従来通りの縦1列表示であるのに対し、エンディングは横2列×2社という独自のスタイルがとられていました。

番組枠の変遷とその後

2004年3月に第2期が終了した後、読売テレビ制作の全国ネット連続ドラマは長らく制作されませんでした。しかし、2008年には木曜日の夜に新しいドラマ枠が設立され、その後も『木曜ミステリーシアター』『木曜ドラマ』『木曜ドラマF』『モクドラF』と名称を変えながら継続されています。また、2020年からは、日本テレビが担当していた『日曜ドラマ』の制作を、読売テレビに移管。プライムタイム枠で16年ぶりに読売テレビ制作のドラマ枠が復活しました。

この枠で放送された作品は、一部を除いて再放送やソフト化、ネット配信といった二次利用がされていません。そのため、多くの作品が、視聴機会に恵まれない状態となっています。

まとめ

読売テレビ制作月曜10時枠連続ドラマは、時代を反映した様々なドラマを放送し、視聴者を楽しませました。視聴率競争の激化や、番組枠の変遷という厳しい状況の中でも、数々の名作を生み出した、日本のテレビドラマ史に大きな足跡を残した番組枠と言えるでしょう。これらの作品群は、現在では視聴機会に恵まれない状況ですが、その歴史的価値は高く評価されるべきです。番組枠の歴史を振り返り、改めてその功績を称えることが重要です。

もう一度検索