らべんだあ

らべんだあの概要

らべんだあは、新日本海フェリーに属するエレガントなフェリーで、三菱重工業の下関造船所で製造されました。その進水式では、著名なソプラノ歌手の鈴木慶江が支綱を切る役目を果たしました。2017年の3月9日、小樽と新潟の航路に就航し、同航路には新たに2隻のフェリーが加わったことで、以前のフェリーであるらいらく・ゆうかりは現ルートに配置転換されました。この変更により、フェリーあざれあ・フェリーしらかばが置き換えられ、らべんだあも随時運航を行っています。

運航ダイヤが改められ、新潟発は火・木・土の11時45分、到着時刻は小樽には4時30分、また小樽発は水・金・日の17時00分に出発し、新潟には翌日9時00分に到着します。これにより、往復ともにアクセスの向上が図られ、道東や道北を観光するための利便性が高まる結果となりました。

設計の特徴

らべんだあは、先代のおがさわら丸と同じく垂直船首のデザインを採用しており、外観上の大きな特徴となっています。さらに、バトックフロー型船尾や近接2軸推進システム、高性能のリアクション型舵などの革新的な技術を搭載し、従来のフェリーと比較して航行時のエネルギー消費を約10%削減しています。船体寸法は前のモデルに近いものの、総トン数は4,000トン減少し、乗用車の搭載能力が減少しています。一方で、個室の数を増やし、旅客定員は600名に設定されています。

船内構造は8層となっており、上から操縦室、乗組員区画、旅客区画、車両甲板、そして機関室が配置されています。車両甲板は、1層目と2層目が可動式スロープで連結されており、スムーズな車両の出入りを可能にしています。

船内の魅力

2020年のドック入りでは、SOxスクラバーが設置され、ファンネルも大型のものに交換されました。これにより環境に配慮した航行が実現されています。

船内のデザインは、ノスタルジックかつ温かみのある雰囲気を大切にしており、乗客にリラックスした時間を提供するように工夫されています。さらに、船内外には無線LANが47か所に設置され、陸からのLTE電波を利用した無料Wi-Fiサービスを提供しています。

船室と設備

旅客区画の最上层には、露天風呂を備えた展望浴室があります。これに伴い、従来のプロムナードやシアタールーム、ゲームコーナーは統合され、客室面積が増加しました。デラックスルームも充実し、ペット同伴室や合わせて116室を用意しています。

さらに、ステートA船室は一部を外側に配し、内側のインサイドルームは合理的な料金設定となっています。2等船室には、独自の大部屋和室を設けず、ツーリスト仕様の寝台にすることで、他のフェリーの等級分けの方式を取り入れる形が取られました。

船内の各種設備

らべんだあには以下のような設備が整っています:

• - 6階: デラックスA洋室、スイートルーム、スポーツルーム、大浴場、サウナ、露天風呂
• - 5階: デラックスA和室、食事エリアやカフェ、子供向けルーム、ショップ
• - 4階: 複数のツーリスト船室、案内所、ドライバー専用エリア

このように、らべんだあは多彩な旅のニーズに応えるべく、各種の設備と快適さを兼ね備えたつくりとなっています。2024年6月28日のNHKドキュメンタリー番組「ドキュメント72時間」では、航海中の船内の様子が詳しく紹介される予定です。

新日本海フェリーが提供するらべんだあは、単なる移動手段を超え、旅そのものを楽しませてくれる存在となるでしょう。

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