アイス・オン・ファイアー

アルバム『アイス・オン・ファイアー』について

エルトン・ジョンが1985年にリリースしたアルバム『アイス・オン・ファイアー』は、彼の成功を支えてきたプロデューサー、ガス・ダッジョンを再び起用した作品です。この再コラボレーションは、ダッジョンが当時困難な状況にあったため、ジョンが手を差し伸べる形で実現しました。アルバムには、ジョンの親しい友人であるキキ・ディーをはじめ、クイーンのロジャー・テイラーやジョン・ディーコンなど、豪華なゲスト陣も参加しています。

アルバムの特徴

『アイス・オン・ファイアー』には多様なジャンルの楽曲が収録されています。中でも「ラップ・ハー・アップ」は、ジョージ・マイケルを迎えたアップテンポな楽曲で、彼のラップスタイルを取り入れた仕上がりが特徴です。また、ベルリンの壁をテーマにした「悲しみのニキタ」は心の奥に響くバラードとして多くの人々に感動を与え、ヒットとなりました。

一方、「エルトンのケンカ大作戦」は同年のヒットシングルですが、日本と英版のみに収録されたボーナストラックであり、現行盤のリマスター版には含まれていないため、コレクターズアイテムとなっています。この楽曲のPVはコントのような印象を与え、ユーモアを感じさせる楽しい作品です。

収録曲の詳細

本アルバムでは、以下の楽曲が収録されています：

1. ジス・タウン - This Town
2. 浄罪の叫び - Cry To Heaven
3. ソウル・グローブ - Soul Glove
4. 悲しみのニキタ - Nikita
5. トゥー・ヤング - Too Young
6. ラップ・ハー・アップ - Wrap Her Up
7. サテライト - Satellite
8. 非情の通知 - Tell Me What the Papers Say
9. キャンディ・バイ・ザ・パウンド - Candy by the Pound
10. シュート・ダウン・ザ・ムーン - Shoot Down the Moon

主にバーニー・トーピンが作詞を手掛け、エルトン・ジョンが作曲した楽曲が中心です。また、ボーナストラックとして「エルトンのケンカ大作戦」が存在し、ミリー・ジャクソンとのコラボによる作品も収録されています。さらに、1998年にリリースされたリマスター版では、シングルのB面曲やライブ音源も追加されています。

参加したミュージシャン

エルトン・ジョンはボーカルとピアノを担当し、さまざまな楽器奏者が参加しています。デイビー・ジョンストンやフレッド・マンデルなど、彼の長年のコラボレーターも多数名を連ねており、それぞれが楽曲の雰囲気を大いに引き立てています。

多彩なメンバーによる演奏、個性的な曲調、そして心に響く歌詞が融合した『アイス・オン・ファイアー』は、エルトン・ジョンの音楽キャリアの中でも重要な作品の一つです。音楽ファンにとっては聴き逃せないアルバムとなっており、後世に語り継がれる名盤として位置付けられています。

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