アキノノゲシ

アキノノゲシ（秋の野芥子）

アキノノゲシ（学名: Lactuca indica）は、キク科アキノノゲシ属に分類される一年草または二年草です。その名前は、春に花を咲かせるノゲシ（ハルノノゲシ）に似ており、秋に花を咲かせることに由来します。別名として、乳草、ウマゴヤシ、ウサギグサなどがあります。

特徴

アキノノゲシは、高さが50cmから200cmにまで成長します。全体的に柔らかい印象で、つやがないのが特徴です。成長初期には根元からロゼット状の葉を広げますが、その後茎を伸ばして花序を形成します。

花期は8月から12月で、淡い黄色の花を咲かせます。花は直径約2cmで、舌状花のみで構成されています。種子はタンポポの綿毛を小さくしたような形状をしています。

アキノノゲシはレタスと同じアキノノゲシ属に属しており、葉や茎を切ると白い乳液が出ることから、乳草という別名があります。

分布

原産地は東南アジアで、日本全土、朝鮮半島、中国、台湾、東南アジアに広く分布しています。稲作とともに日本に渡来した史前帰化植物と考えられています。日当たりの良い場所に生育します。

品種

アキノノゲシには、葉に切れ込みがあるタイプと、切れ込みのない細い葉を持つタイプがあります。後者はホソバアキノノゲシ（学名: Lactuca indica f. indivisa）と呼ばれています。

利用

アキノノゲシは食用として利用できます。春先の若芽はサラダとして食べられます。成長が進むと苦味が強くなるため、塩茹でして水にさらし、おひたしや油炒めなどにして食べることが推奨されます。

また、民間薬として、胸やけや皮膚病の治療に用いられた歴史もあります。

参考文献

平野隆久写真『野に咲く花』林弥栄監修、山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、1989年、112頁。ISBN 4-635-07001-8。

関連項目

草の一覧
ノゲシ

外部リンク

Lactuca indica L. (英語) - Integrated Taxonomic Information System
Lactuca indica (英語) - National Center for Biotechnology Information (NCBI)
Lactuca indica (英語) - Encyclopedia of Life
* ホソバアキノノゲシ - 岡山理科大学 植物雑学事典

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