アシュレイ・ジャッド

アシュレイ・ジャッド（Ashley Judd）は、1968年4月19日にカリフォルニア州で生まれたアメリカの女優です。彼女のキャリアは1990年代後半から始まり、多くの質の高い映画に主演してその名を知られるようになりました。「コレクター」、「ダブル・ジョパディー」、「ハイ・クライムズ」といった作品は特に有名です。また、2012年にはテレビドラマ『ミッシング』で主役を演じ、再び視聴者の注目を集めました。

アシュレイはイタリア系アメリカ人の父と、その後カントリーミュージシャンとなる母ナオミ・ジャッドの間に生まれました。彼女は異父姉に同じくカントリーミュージシャンのワイノナ・ジャッドを持つ仲の良い家庭で育ちましたが、幼少期には両親の離婚に伴い、ケンタッキー州に移り住むことになりました。そこでの生活は貧しく、水道や電気すらない日々を送ることもありましたが、読書が彼女の孤独な心を支えていたのです。

彼女の母ナオミはカントリーデュオ「The Judds」として成功を収め、家庭の状況が改善しました。アシュレイは大学在学中からモデル業を始め、休暇中には日本にも訪れた経験があります。ケンタッキー大学ではフランス語を専攻し、さらに人類学、女性学、美術史、演劇を副専攻として学びましたが、最終的には女優としての夢を追求するために中退し、ハリウッドへ移住しました。演技を学びつつウェイトレスなどのアルバイトをし、最終的には再び大学に戻り、2007年に卒業。2010年にはハーバード大学大学院で公共政策の修士号も取得しました。

彼女の映像キャリアは1991年から始まり、テレビドラマ『新スタートレック』でのロビン・レフラー少尉役が初めての仕事でした。その後、1991年から1994年にかけて『Sisters』に出演し、1992年には映画『Kuffs』で映画デビューを果たします。1995年の『ヒート』と1996年の『評決のとき』で注目を集めた後、1997年の『コレクター』と1999年の『ダブル・ジョパディー』で主役を務め、特に強い女性キャラクターを演じることで多くのファンを魅了しました。

その後、アシュレイは2012年に放送された『ミッシング』で主役に復帰し、行方不明の息子を探すシングルマザーを演じました。また、2022年にはハーヴェイ・ワインスタインからの性加害に関する告発を描いた『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』に出演し、自身の体験をもとにした役柄に挑みました。さらに、日本ではホンダの軽自動車「ライフ」のCMでも見ることができました。

私生活では、野球選手や歌手、俳優との交際歴があり、インディカー・シリーズのダリオ・フランキッティと結婚しましたが、2013年に離婚を発表しました。また、チャリティ活動にも力を入れており、YouthAIDSの大使としてカンボジアやルワンダなどを訪れています。自伝『All That Is Bitter and Sweet』では、幼少期に受けた虐待についても告白しました。最近では、2021年にコンゴで足を負傷寸前の事故にあったことでも注目を集めました。アシュレイ・ジャッドは、その多才さと強いメッセージを持つ女優として、今後も多くのファンに影響を与えることが期待されています。

もう一度検索