アストリド・ネト

アストリド・ネト（Astride Gneto、1996年4月24日 - ）は、フランスを代表する柔道選手の一人です。52kg級を主戦場とし、その実力は国際的にも高く評価されています。彼女の姉は、2012年ロンドンオリンピック52kg級で銅メダルを獲得したプリシラ・ネトであり、姉妹揃って柔道家として活躍しています。

生い立ちと柔道との出会い

アストリド・ネトは、コートジボワールのラギューヌ州ヨプゴンで生まれましたが、幼い頃にフランスのコルシカ島アジャクシオへ移住しました。姉であるプリシラの影響を受け、自然な流れで柔道を始めたことが、彼女の競技人生の幕開けとなりました。

ジュニア時代からの活躍

早くからその才能を発揮し、2014年のヨーロッパジュニア柔道選手権大会では、個人戦と団体戦でともに2位入賞を果たしました。同年、世界ジュニア柔道選手権大会でも3位に入賞し、着実に実力をつけていきました。2015年には、ヨーロッパジュニアで個人戦と団体戦の二冠を達成。世界ジュニアでも個人戦3位、団体戦2位と、世界の舞台でもその存在感を示しました。

シニアでの挑戦と躍進

シニアの舞台に上がってからも、アストリド・ネトの勢いは止まりません。2016年のヨーロッパ柔道選手権大会団体戦で3位に入ると、グランドスラム・アブダビでは、IJFワールド柔道ツアー初優勝を飾りました。その後も、2018年のグランドスラム・パリや地中海競技大会で3位入賞、2019年のワールドマスターズで3位入賞と、数々の国際大会で好成績を収めました。

東京オリンピックへの道のり

しかし、2021年に開催された東京オリンピックには、国内にアマンディーヌ・ブシャールという強力なライバルがいたため、出場することができませんでした。

近年目覚ましい活躍

東京オリンピック後、アストリド・ネトはさらにその実力を向上させました。2021年のワールドマスターズで3位、グランドスラム・カザンとグランドスラム・パリ、世界団体では2位入賞を果たしました。2022年には、グランドスラム・テルアビブで決勝で武田亮子選手を破り優勝。この優勝は、57kg級の姉であるプリシラとの姉妹優勝となり、2012年のグランドスラム・パリでの田知本愛、田知本遥姉妹以来、10年ぶりの快挙となりました。

ランキングと今後の展望

現在のIJF世界ランキングは7位（2022年11月27日現在）であり、3332ポイントを獲得しています。今後の活躍が期待されるフランス柔道界の注目選手の一人です。

主な戦績

2014年 - ヨーロッパジュニア　個人戦　2位　団体戦　2位
2014年 - 世界ジュニア　3位
2015年 - ヨーロッパジュニア　個人戦　優勝　団体戦　優勝
2015年 - 世界ジュニア　個人戦　3位　団体戦　2位
2016年 - ヨーロッパ選手権　団体戦　3位
2016年 - ヨーロッパジュニア　個人戦　3位　団体戦　3位
2016年 - グランドスラム・アブダビ　優勝
2018年 - グランドスラム・パリ　3位
2018年 - 地中海競技大会　3位
2018年 - グランプリ・ハーグ　3位
2019年 - グランドスラム・パリ　3位
2019年 - グランプリ・トビリシ　3位
2019年 - ヨーロッパオープン・ルクセンブルグ　優勝
2019年 - ワールドマスターズ　3位
2021年 - ワールドマスターズ　3位
2021年 - グランドスラム・カザン　2位
2021年 - 世界団体　2位
2021年 - グランドスラム・パリ　2位
2022年 - グランドスラム・テルアビブ　優勝
2022年 - グランドスラム・アンタルヤ　3位
2022年 - グランドスラム・トビリシ 3位
2022年 - グランドスラム・アブダビ　優勝
2023年 - グランドスラム・東京　2位

外部リンク

アストリド・ネト - JudoInside.com のプロフィール（英語）

もう一度検索