アストンマーティン・DB9

アストンマーティン DB9とは

アストンマーティンが製造するDB9は、2003年にフランクフルトモーターショーでお披露目され、2004年から販売が始まりました。この車は、クーペとオープンカータイプの2種類があり、スポーツカーとしての性能とスタイルを兼ね備えたモデルです。DB9は、前モデルのDB7の後継車種として位置づけられています。また、DB9はアストンマーティンのV8ヴァンテージやヴァンキッシュといった他のモデルとの中間に位置するサイズ感が特徴です。

特徴と性能

DB9はアストンマーティン独自のVHプラットフォームを採用しており、これにより軽量かつ高いボディ剛性を実現しています。搭載されているのは、5.9リットルのV型12気筒エンジンで、これにより素晴らしい走行性能を誇ります。具体的には、0-100km/hの加速がわずか4.5秒という優れた数字を記録しています。

このモデルは4人乗りで、GTカーとしての性格もあるため、トルクコンバーター式のオートマチックトランスミッションが備わっています。DB9にはZF製の6速AT「タッチトロニック2」が装備されており、変速はセンターコンソールのボタンまたはステアリングのパドルで行います。シフトレバーが無いという特徴があり、現代的な運転体験を提供しています。

内装とデザイン

内装は高級感あふれるもので、革や木材、金属をふんだんに使用しています。特にユニークなのは、竹をスライスして作ったウッドパネルをセンターコンソールに装備可能という点です。また、ダッシュボードには逆周りのタコメーターが取り付けられており、この独特なデザインはアストンマーティンならではのものです。

オープンモデルの「DB9 ヴォランテ」にはソフトトップが採用されており、開閉にはわずか17秒を要します。このように、選ぶ楽しみと走行性能を両立させたモデルとなっています。

バリエーションとモデルラインナップ

DB9シリーズは、モデルが進化するにつれてエンジン出力が向上していきます。以下は主なモデルの特徴です：

• - DB9 (2004年-2008年): 5.9リットル V型12気筒エンジン（456PS/570Nm）、6速ATまたは6速MT、FR駆動。
• - DB9 (2009年-2012年): 5.9リットル V型12気筒エンジン（477PS/600Nm）、6速ATまたは6速MT、FR駆動。
• - DB9 (2013年-2016年): 5.9リットル V型12気筒エンジン（517PS/620Nm）、6速AT、FR駆動。

モータースポーツでの活躍

DB9はその実力をモータースポーツの世界でも証明しています。2004年からアストンマーティン・レーシングはDB9を基にしたレーシングカーDBR9を使用して、ル・マン24時間レースやアメリカン・ル・マン・シリーズ、FIA GT選手権に参戦しました。2009年には日本のSUPER GTのGT500クラスにも参戦し、2010年から続くFIA GT1世界選手権では連続してメーカーズチャンピオンを獲得するなど、栄光を手にしています。

結論

DB9は、そのデザインや性能、さらにモータースポーツでの成功を兼ね備えたアストンマーティンの代表的なスポーツカーです。優れた走行性能と高級感あふれる内装が魅力的で、自動車愛好家を魅了し続けています。

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