アドマイヤコマンド

アドマイヤコマンド：青葉賞制覇から障害競走転向まで

アドマイヤコマンドは、2005年のセレクトセールにおいて4100万円（消費税別）という高額で落札された競走馬です。馬名の由来は冠名「アドマイヤ」と、特殊部隊を意味する「コマンド」からきています。

若駒の活躍と挫折

体質の弱さからデビューが遅れましたが、3歳初戦となる2008年の阪神競馬場3歳新馬戦では7馬身差という圧勝劇で初勝利を飾ります。続く毎日杯ではディープスカイに敗れ2着となりましたが、オープン入りを果たしました。皐月賞への予備登録も行っていたものの、東京優駿トライアルである青葉賞に出走。見事勝利し、東京優駿への優先出走権を獲得します。しかし、東京優駿では7着と結果を残せず、その後はリフレッシュ放牧に。秋には菊花賞を目指していましたが、左前浅屈腱炎を発症し、長期休養を余儀なくされました。

回復への道と障害競走転向

長期休養を経て2010年に復帰したものの、思うような成績を残せず苦戦が続きました。アメリカジョッキークラブカップ、京都記念、六甲ステークス、福島民報杯などに出走するも、上位入賞はならず。都大路ステークスでは2着に入る場面もありましたが、かつての輝きは失われていました。2011年の復帰後も、ポートアイランドステークス、アンドロメダステークス、ファイナルステークスと振るわず、勝ち星から遠ざかりました。

2012年は白富士ステークス、メイステークス、米子ステークス、NST賞などに出走するも、4着や7着など惜敗が続きました。その後、大阪城ステークス、都大路ステークスと出走した後に障害競走へ転向。転向初戦となる障害未勝利競走で優勝し、約5年ぶりの勝利を挙げました。しかし、これが最後の勝利となり、2014年5月28日付けで競走馬登録を抹消されました。

引退後と不明な現在

引退後は北海道苫小牧市のノーザンホースパークで乗馬となりましたが、2022年現在、同パークの繋養馬一覧には名前がなく、その後の動向は不明となっています。

血統背景

アドマイヤコマンドの血統には、朝日杯3歳ステークス優勝馬リンドシェーバー、スパーキングサマーカップ優勝馬マクロプロトン、小倉2歳ステークス優勝馬オーミアリスといった活躍馬がいます。これらの血統背景も、アドマイヤコマンドの競走能力に影響を与えた可能性があります。

まとめ

アドマイヤコマンドは、若駒時代に見せた輝かしい活躍とは裏腹に、故障や不振に苦しむ長い競走生活を送りました。それでも、障害競走で最後の勝利を掴んだことは、その競走馬としての強靭さを示しています。引退後の動向が不明な点も、多くのファンにとって気になる点でしょう。今後の動向に注目が集まります。

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