アブディラシッド・アリー・シェルマルケ

アブディラシッド・アリー・シェルマルケ

アブディラシッド・アリー・シェルマルケ（Abdirashid Ali Shermarke、ソマリ語: Cabdirashiid Cali Sharma'arke、1919年10月16日 - 1969年10月15日）は、ソマリアの政治家です。彼は、ソマリアの第2代大統領および第2代首相を務めました。

生い立ちと初期のキャリア

1919年、シェルマルケはオビア地方のHaradereで生まれ、モガディシュで育ちました。母親はミドゥガンの出身でした。彼はイスラム神学校に通い、1936年に初等教育を終えました。当初は貿易商として働いていましたが、後にイタリア領時代に公務員となりました。

政治活動

1943年、ソマリ青年同盟（SYL）が設立されると、シェルマルケはすぐにこれに加わりました。1944年には、イギリスの施政下で公務員として働き始めました。公務員として働く傍ら、1953年には中等教育を修了し、奨学金を得てローマ・ラ・サピエンツァ大学で政治学を学び、1958年に卒業しました。イタリアからの帰国後、1959年に議員に当選しました。

ソマリア首相

1960年7月1日、ソマリアが独立を果たしソマリア共和国が誕生すると、初代大統領のアデン・アブドラ・ウスマンから首相に任命されました。首相として、シェルマルケは非同盟・中立の外交政策を追求し、そのために各国を訪問しました。彼は1964年3月に行われた総選挙まで首相職を務め、自身も選挙で再選を果たしました。

ソマリア大統領

1967年、シェルマルケは大統領選挙で現職のウスマン大統領に勝利し、同年6月10日に第2代大統領に就任しました。

暗殺とその後

しかし、1969年10月15日、旱魃に見舞われた北部地方を視察中に、護衛の警察官によって暗殺されました。この暗殺を契機に、10月21日に軍部によるクーデターが勃発し、軍が権力を掌握しました。このクーデターを指揮したのは、後に大統領となるモハメド・シアド・バーレ少将でした。

遺産

2009年2月14日、シェルマルケの息子であるオマル・アブディラシッド・アリー・シェルマルケが、内戦が続くソマリアにおいて、元大統領の息子としての求心力を買われ、暫定連邦政府の首相に任命されました。

アブディラシッド・アリー・シェルマルケは、ソマリアの独立と初期の国家建設において重要な役割を果たした人物として記憶されています。

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