アマゾンゲームスタジオ

アマゾンゲームスタジオ（Amazon Game Studios, AGS）は、大手IT企業Amazon.comのコンピュータゲーム開発部門です。本社をアメリカのワシントン州シアトルに置き、カリフォルニア州サンディエゴやオレンジ郡アーバインにも拠点を展開しています。

歴史

2011年、Amazonは自社のアプリストアであるAmazon Appstoreを開設し、モバイルソーシャルゲームの開発者獲得に乗り出しました。翌2012年には、Facebook向けのソーシャルゲーム『Living Classics』をリリースし、これがスタジオ初のソーシャルゲームとなりました。

2014年、Amazonは本格的なコンピュータゲーム制作への参入を発表し、『Portal』の開発に関わったキム・スウィフト氏や、『Far Cry 2』のクリント・ホッキング氏、さらには『System Shock 2』を手掛けた開発者など、業界のベテランを迎え入れました。スタジオは、カジュアルゲームからAAAタイトルまで、幅広いジャンルのゲーム開発を目指し、小規模から中規模のチームで、1年から18ヶ月の期間でゲームを制作する方針を打ち出しました。マイク・フラジーニ副社長は、『Minecraft』や『ウォーキング・デッド』、『The Room』のような創造性と職人技を重視したプロジェクトを理想としていました。また、クラウドサービスやAmazonブランドのデバイスとの連携を視野に入れ、ハードウェアの方向性に影響を与える開発も目指していました。

しかしながら、設立から1年以内に多くの開発者がスタジオを離職。その後、スタジオはホラーゲーム『Lost Within』を含む複数のモバイルゲームをリリースし続けました。

2016年9月、TwitchConで初のPCゲームとなる『Breakaway』、『Crucible』、『New World』の3作品を発表しました。しかし、2018年3月には『Breakaway』の開発中止を発表。2020年5月21日に『Crucible』は正式リリースされたものの、同年6月30日にはクローズドベータへの再移行、そして10月には開発中止が決定しました。一方、『New World』は2021年9月28日に正式リリースされています。

2018年8月には、テイクツー・インタラクティブ傘下の2K Games共同設立者であるクリストフ・ハートマン氏が、マイク・フラジーニ氏の後任として副社長に就任しました。

2019年6月、E3期間中にスタジオでレイオフ（リストラ）が行われたことが明らかになりました。さらに、複数の未発表プロジェクトも開発途中で中止になったことが判明しました。

2019年7月には、Athlon Gamesおよびその親会社であるLeyou Technologies（香港のゲーム会社）と共同で、『ロード・オブ・ザ・リング』のMMORPGを開発すると発表しましたが、2021年4月、Leyouを買収したテンセントとの交渉が決裂し、開発が中止となりました。

作品

Living Classics (2012)
Lost Within
Breakaway (開発中止)
Crucible (開発中止)
New World (2021)

外部リンク

公式ウェブサイト (英語)
Amazon Game Studios (@AMZNGameStudios) - X（旧Twitter） (英語)
Amazon Game Studios (amazongamestudios) - Facebook (英語)

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