アメイズ

株式会社アメイズ：歴史、企業変遷、そして関連企業

株式会社アメイズは、大分県大分市に本社を置くホテル運営会社です。福岡証券取引所にも上場しており(証券コード6076)、その歴史は1911年、別府観光の父・油屋熊八氏による「亀の井旅館」の創業にまで遡ります。

創業から上場まで

1924年には株式会社化し、「株式会社亀の井ホテル」と社名を変更。その後、1994年には株式会社ジョイフルに買収されるものの、2002年には当時の社長である穴見保雄氏らによってジョイフルグループから独立を果たしました。

2007年には保有ホテルの一部を売却し、不動産投資事業に舵を切りつつもホテル事業は継続。同年に2018年までに100店舗展開という野心的な目標を掲げ、北部九州を中心に郊外型ビジネスホテルの全国展開を目指しました。2008年には仙台、大阪、名古屋への進出も計画されました。

2013年には現在の社名である「株式会社アメイズ」に変更し、同年8月には福岡証券取引所に上場を果たします。2014年には主要ホテルの一つであった亀の井ホテル大分別府店を売却しました。2016年には創業者である穴見保雄氏が代表取締役社長を退任し、次男の穴見賢一氏が後を継ぎました。また、2017年には長年使用されてきた「亀の井ホテル」の名称と商標権を譲渡しました。

グループホテルと事業展開

アメイズグループは、リゾート・ファミリータイプとビジネスホテルタイプを展開してきました。「亀の井ホテル」、「亀の井イン」といったブランド名で知られていましたが、2013年以降は「ホテルAZ」へと順次ブランド変更が行われています。現在も、大分県宇佐市にある大分安心院店など、多くのホテルを運営しています。

関係企業とのつながり

アメイズは、その歴史の中で様々な企業との繋がりを築いてきました。特に、創業家である穴見家と深く関わりのある企業との関係は注目に値します。

亀の井インとの関係

かつて「亀の井イン」という名称のホテルが存在していました。これは、穴見保雄氏の配偶者である児玉幸子氏の実姉、穴見加代氏が運営していた有限会社ジョイ開発が展開するものでした。ジョイ開発は、アメイズのかつての親会社であるジョイフルの創業者一族の資産管理会社であり、アメイズとは複雑な関係にあります。後に、亀の井インはグッドインに社名変更されました。

ジョイフルとの関係

アメイズの前社長である穴見保雄氏はジョイフルの創業者であり、アメイズの代表取締役副社長である児玉幸子氏もジョイフルと深い関わりを持っています。両社は資本関係はありませんが、役員とその親族が重要な株主であるため、関連当事者として認識されています。アメイズはジョイフルのフランチャイジーであり、ホテル内にジョイフルのレストランを運営しています。

その他の「亀の井」を冠する企業

「亀の井」の名を冠する企業は他にも存在します。亀の井バス、山口産業（亀の井自動車学校など）、亀の井石油販売、亀の井タクシー、西肥亀の井タクシーなどは、アメイズとは異なる企業ですが、創業当時の亀の井旅館と歴史的な繋がりを持ち、共通の社章を使用している企業もあります。これらの企業との関係性も、アメイズの歴史を考える上で重要な要素です。

まとめ

株式会社アメイズは、創業から100年以上の歴史を持つ老舗ホテル運営会社です。ジョイフルとの関係性、そして「亀の井」の名称を巡る複雑な歴史を経て、現在では福岡証券取引所上場企業として、ホテル事業を展開しています。その企業変遷や関連企業との繋がりは、日本のホテル業界、そして企業経営史においても重要な事例と言えるでしょう。

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