アリアンロッド・リプレイ・ルージュ

『アリアンロッド・リプレイ・ルージュ』は、FEARによって制作された『アリアンロッドRPG』のリプレイシリーズで、全4巻8話と外伝1話から成ります。このシリーズは、通称「ルージュ」と呼ばれ、菊池たけしがゲームマスター及びリプレイの執筆を担当し、佐々木あかねがイラストを手がけています。

概要

本作は『アリアンロッド・リプレイ』の続編であり、拡張データ集『リインフォース』の活用例としても機能しています。その最大の特徴は、オンラインゲームでお馴染みの「パワーレベリング」のTRPGバージョンを紹介している点にあります。この方法は、低レベルのキャラクターと高レベルのキャラクターを組み合わせ、高レベルの敵と戦闘を行うことで効率的に経験値を得るというものです。また、初心者プレイヤーを他の経験豊富なプレイヤーと組ませることによって、TRPGに迅速に慣れさせる「プレイヤーのパワーレベリング」も行われています。

本シリーズでは、初めて「TRPG業界外」のゲストプレイヤーとして声優の力丸乃りこが参加しています。以降のシリーズでも一定の割合でTRPG業界外のプレイヤーが登場していますが、『ルージュ』がその先駆けとなっています。2013年2月には、『アリアンロッド2Eファンブック　ラヴィアンローズ』の付属ドラマCDにより音声化もされています。

あらすじ

物語は、エリンディル大陸の西方に位置する神聖ヴァンスター帝国が急成長を遂げているところから始まります。フィンジアス島にある帝都ヴァンスターでは、名家グリーンフィールド家の令嬢ノエルが16歳の誕生日を迎え、両親から実は自分が拾われた捨て子であることを告げられます。彼女は、自身の出生の秘密を探るために旅に出る決心をします。その手がかりは、自身が持つ薔薇の紋章がある小箱です。

同じ頃、秘密結社「ダイナストカバル」、ヴァンスター神殿、そして帝国がそれぞれ、伝説の武具に封印を解く能力を持つ少女がノエルであることを知り、エージェントを送り出します。ノエルは、これらの思惑を持った3人のエージェント—トラン・セプター、クリス・ファーディナント、エイプリル・スプリングス—と合流し、協力して伝説の武具を得るために冒険を始めます。その旅は「薔薇の災厄」として後に語り継がれることになります。

登場人物

物語には様々なキャラクターが登場し、それぞれの個性豊かな特徴や背景があります。例えば、主人公のノエルは、最初は無邪気で世間知らずな少女ですが、旅を通じて成長していきます。また、トランは機械的な存在ながら戦略眼を持ち、仲間を守る姿勢を見せます。クリスは過酷な運命に立ち向かい、信仰心を持ちながら戦います。エイプリルは過去を抱える少女であり、そのダークな一面を持ちながらも仲間と共に冒険を繰り広げます。

このリプレイシリーズでは、キャラクターたちの成長や絆を描写した冒険が詳細に展開され、ファンの心を掴む魅力的な物語が展開されます。

作品一覧

リプレイシリーズには、以下の作品が含まれます：
1. アリアンロッド・リプレイ・ルージュノエルと薔薇の小箱
2. アリアンロッド・リプレイ・ルージュ2 ノエルと翡翠の刻印
3. アリアンロッド・リプレイ・ルージュ3 ノエルと白亜の悪夢
4. アリアンロッド・リプレイ・ルージュ4 ノエルと蒼穹の未来
5. アリアンロッド・リプレイ・ルージュ+1 ノエルと白馬の王子
6. アリアンロッド2Eファンブック　ラヴィアンローズ

まとめ

『アリアンロッド・リプレイ・ルージュ』は、魅力的なキャラクターたちと緻密なストーリー展開で、TRPGの楽しさや冒険の魅力を引き立てる作品です。ゲームを通じて仲間との関係がどのように変わっていくのか、その過程においてプレイヤー自身も成長することができる場面が多く描かれており、多くの読者に愛されています。

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