アルクアラウンド

サカナクション「アルクアラウンド」徹底解説

「アルクアラウンド」は、日本のロックバンド、サカナクションが2010年にリリースした楽曲です。2枚目のシングルとして発表され、音楽配信とCDでリリースされました。

概要

この楽曲は、アルペンが展開するブランド『kissmark』のコマーシャルソングとして使用され、1980年代のダンスミュージックと1960年代のフォークソングを融合させた、どこか懐かしいサウンドが特徴です。イエロー・マジック・オーケストラやゴダイゴを彷彿とさせるアレンジも施されています。

アートワークはhatosが担当し、「日本文学的なサイケデリック」をテーマに、1980年代風の鮮やかな色彩と歌詞を組み合わせたデザインが印象的です。

音楽評論家からも高い評価を受けており、『CD journal』は「刹那の快楽と思慮深さが同居したキラー・チューン」と評しています。

ミュージックビデオは関和亮が監督を務め、夜の幕張メッセで一発撮りされました。山口一郎が歩き回る姿と、歌詞を視覚化したタイポグラフィが特徴的で、数々の賞を受賞しています。

背景

3枚目のアルバム「シンシロ」リリース後初のシングルとなった「アルクアラウンド」は、チャート上位を記録するなど商業的な成功を収めました。しかし、バンドは楽曲の表面的な部分を歌っていると感じており、「自分らしさ」を追求したアルバムが『kikUUiki』です。

楽曲構成

アップテンポなダンスミュージックとフォークソングの要素、繊細な歌詞、強い意志が込められたサビが組み合わさり、ノスタルジックな世界観を作り出しています。ロックやエレクトロの要素も取り入れられ、多様な音楽性が感じられます。

プロモーションとメディアでの使用

リリースに先駆け、着信メロディや音楽配信で先行配信が行われました。ラジオでのオンエアも多く、コマーシャルソングとしての相乗効果もありました。

『kissmark』のCMソングの他にも、SAMURAI BASEBALLのテーマソングや、音楽ゲームにも使用されています。2019年にはAbemaTVの恋愛リアリティ番組の主題歌にも起用されました。

アートワーク

hatosが手掛けたアートワークは、鮮やかな色彩と歌詞を組み合わせたサイケデリックなデザインです。初回限定盤と通常盤でデザインが異なり、デジタルダウンロード版も異なるデザインが採用されています。ジャケットにはメンバーの草刈愛美の写真が使用されています。

評論家による評価

「アルクアラウンド」は、多くの音楽評論家から肯定的な評価を得ています。『CD journal』は楽曲の音楽性やメロディーの良さを評価し、『Skream!』はバンドサウンドの高揚感を、『ロッキング・オン』は歌詞とバンドのリアリティに言及しています。

チャート成績と認定

オリコンシングルチャートで初登場3位を記録し、iTunesの年間チャートでも上位にランクインしました。日本レコード協会からは、10万ダウンロード以上を記録したシングルトラックとしてゴールドディスク認定を受けています。

ミュージック・ビデオ

関和亮が監督を務めたミュージックビデオは、夜の幕張メッセで一発撮りされました。山口一郎が歩き回り、歌詞が視覚化されたオブジェが現れる様子が印象的です。文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門優秀賞、SPACE SHOWER Music Video Awards Best Director賞を受賞するなど、高く評価されています。

SCHOOL OF LOCK!版 ミュージック・ビデオ

ラジオ番組『SCHOOL OF LOCK!』とのコラボレーションで制作されたミュージックビデオも存在します。リスナーから寄せられた動画を繋ぎ合わせて制作されており、通常版とは異なる魅力があります。

別バージョン

GILLEによる英語カバーや、DJ MAYUMI、DJ保坂壮彦、DJ KAORIによるリミックスなど、様々なアーティストによってカバーやリミックスがされています。

「アルクアラウンド」は、サカナクションの代表曲として、多くの人々に愛され続けています。

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