アルゴノートゲームス
アルゴノートゲームス（Argonaut Games plc）、かつてはアルゴノートソフトウェア（Argonaut Software）として知られたこの会社は、イギリスを拠点とするゲーム開発会社でした。1982年にジェズ・サンによって設立され、その歴史はゲーム業界の進化と深く結びついています。
10代の若さで会社を立ち上げたジェズ・サンは、1984年に最初のゲーム「Skyline Attack」をコモドール64向けに開発しました。翌1985年には、8ビットコンピュータで3Dゲーム「Starglider」をリリースし、これがヨーロッパを中心に大ヒット。さらに続編「StarGlider II」も成功を収め、アルゴノート社は3Dゲームの先駆者としての地位を確立しました。
アルゴノートの技術力は、任天堂にも認められ、ゲームボーイやファミコン向けの3Dエンジン開発を経て、スーパーファミコン用の3Dチップ開発を依頼されることになります。この技術が、ゲームボーイ初の3Dタイトル「X」や、スーパーFXチップを搭載した「スターフォックス」の開発につながりました。これらのタイトルは、当時としては画期的な3D表現を実現し、ゲーム業界に大きな影響を与えました。
1997年には「クロック!パウパウアイランド」をPlayStationやセガサターンなどで発売し、大々的な宣伝もあって、欧米を中心に人気を集めました。2001年には、ハリーポッターのライセンスを取得して開発したPlayStation用アクションゲームが800万本以上を売り上げる大ヒットとなり、アルゴノートはライセンスゲームの開発に注力するようになります。しかし、その後は良質なタイトルを生み出すことができず、業績は徐々に悪化していきました。
2004年、アルゴノートは「Malice」を最後に倒産し、250人の従業員が職を失いました。しかし、2024年には会社が再始動し、社名を「アルゴノート」として、最初のリリースとして「クロック!パウパウアイランド」のリマスター版を発表しました。
アルゴノートは、ゲーム開発キット/3DCGグラフィックエンジンであるBRender（Blazing Renderer）の開発・ライセンス提供も行っていました。このエンジンは、インテルのMMXに対応し、Microsoft Windows、MS-DOS、PlayStation向けゲームの開発に利用されました。「カーマゲドン」や「3Dムービーメーカー」といったゲームもBRenderを採用していました。2022年には、fooneという人物がマイクロソフトに「3Dムービーメーカー」のオープンソース化を要望し、ジェズ・サンの許諾を得てBRenderのソースコードがMIT Licenseで公開されました。これにより、アルゴノートの技術は現在も多くの開発者に利用されています。
以下に、アルゴノートゲームスが開発した主な作品をまとめます。
Skyline Attack(1984年 コモドール64)
Alien(1984 コモドール64)
Starglider(1985年 Amiga、Atari ST、コモドール64他)
Starglider Ⅱ(1988年 Amiga、Atari ST、コモドール64他)
Days of Thunder(1990年 Amiga、Atari ST)
Race Drivin(1992年 SS)
A.T.A.C (1992年 PC)
Birds of Prey(1992年 PC)
X(1992年 GB)
[スターフォックス]
ロイヤルコンクエスト(1994年 SFC)
ヴォルテックス THE FX ROBOT BATTLE(1994年 SFC)
ワイルドトラックス(1994年 SFC)
クリーチャーショック(1996年 PS、SS)
The Ren & Stimpy Show: Fire Dogs(1994年 SNES)
FX Fighter(1995年 PC)
Alien Odyssey (1995年 PC)
FX Fighter Turbo(1996年 PC)
Scooby Doo Mystery (1996年 SNES)
クロック!パウパウアイランド(1997年 PS、SS、PC)
バックバンブル(1998年 N64)
クロックアドベンチャー(1999年 PS、SS、PC)
ラマになった王様(2000年 PS、PC)
Alien: Resurrection(2000年 PS)
Red Dog: Superior Firepower(2000年 DC)
アラジン ナシラの逆襲(2000年 PS、PC)
ハリーポッターと賢者の石(2001年 PS版)
[ハリー・ポッターと秘密の部屋]
Bionicle: Matoran Adventures(2002年 GBA)
Bionicle: The Game(2003年 GC、PC、PS2、Xbox)
I-Ninja(2003年 GC、PC、PS2、Xbox)
SWAT: Global Strike Team(2003年 PS2、Xbox)
Carve(2004年 Xbox)
Catwoman: The Game(2004年 GC、PS2)
Power Drome(2004年 PS2、Xbox)
Malice(2004年 PS2、Xbox)
アルゴノートゲームスは、3Dゲーム開発の黎明期において、革新的な技術と独創的なゲームデザインで、ゲーム業界に大きな足跡を残しました。再始動したアルゴノートの今後の展開に注目が集まります。
草創期と3Dゲームへの挑戦
10代の若さで会社を立ち上げたジェズ・サンは、1984年に最初のゲーム「Skyline Attack」をコモドール64向けに開発しました。翌1985年には、8ビットコンピュータで3Dゲーム「Starglider」をリリースし、これがヨーロッパを中心に大ヒット。さらに続編「StarGlider II」も成功を収め、アルゴノート社は3Dゲームの先駆者としての地位を確立しました。
アルゴノートの技術力は、任天堂にも認められ、ゲームボーイやファミコン向けの3Dエンジン開発を経て、スーパーファミコン用の3Dチップ開発を依頼されることになります。この技術が、ゲームボーイ初の3Dタイトル「X」や、スーパーFXチップを搭載した「スターフォックス」の開発につながりました。これらのタイトルは、当時としては画期的な3D表現を実現し、ゲーム業界に大きな影響を与えました。
全盛期とライセンスゲームへの転換
1997年には「クロック!パウパウアイランド」をPlayStationやセガサターンなどで発売し、大々的な宣伝もあって、欧米を中心に人気を集めました。2001年には、ハリーポッターのライセンスを取得して開発したPlayStation用アクションゲームが800万本以上を売り上げる大ヒットとなり、アルゴノートはライセンスゲームの開発に注力するようになります。しかし、その後は良質なタイトルを生み出すことができず、業績は徐々に悪化していきました。
倒産と再始動
2004年、アルゴノートは「Malice」を最後に倒産し、250人の従業員が職を失いました。しかし、2024年には会社が再始動し、社名を「アルゴノート」として、最初のリリースとして「クロック!パウパウアイランド」のリマスター版を発表しました。
BRenderと技術貢献
アルゴノートは、ゲーム開発キット/3DCGグラフィックエンジンであるBRender（Blazing Renderer）の開発・ライセンス提供も行っていました。このエンジンは、インテルのMMXに対応し、Microsoft Windows、MS-DOS、PlayStation向けゲームの開発に利用されました。「カーマゲドン」や「3Dムービーメーカー」といったゲームもBRenderを採用していました。2022年には、fooneという人物がマイクロソフトに「3Dムービーメーカー」のオープンソース化を要望し、ジェズ・サンの許諾を得てBRenderのソースコードがMIT Licenseで公開されました。これにより、アルゴノートの技術は現在も多くの開発者に利用されています。
主な作品一覧
以下に、アルゴノートゲームスが開発した主な作品をまとめます。
Skyline Attack(1984年 コモドール64)
Alien(1984 コモドール64)
Starglider(1985年 Amiga、Atari ST、コモドール64他)
Starglider Ⅱ(1988年 Amiga、Atari ST、コモドール64他)
Days of Thunder(1990年 Amiga、Atari ST)
Race Drivin(1992年 SS)
A.T.A.C (1992年 PC)
Birds of Prey(1992年 PC)
X(1992年 GB)
[スターフォックス]
ロイヤルコンクエスト(1994年 SFC)
ヴォルテックス THE FX ROBOT BATTLE(1994年 SFC)
ワイルドトラックス(1994年 SFC)
クリーチャーショック(1996年 PS、SS)
The Ren & Stimpy Show: Fire Dogs(1994年 SNES)
FX Fighter(1995年 PC)
Alien Odyssey (1995年 PC)
FX Fighter Turbo(1996年 PC)
Scooby Doo Mystery (1996年 SNES)
クロック!パウパウアイランド(1997年 PS、SS、PC)
バックバンブル(1998年 N64)
クロックアドベンチャー(1999年 PS、SS、PC)
ラマになった王様(2000年 PS、PC)
Alien: Resurrection(2000年 PS)
Red Dog: Superior Firepower(2000年 DC)
アラジン ナシラの逆襲(2000年 PS、PC)
ハリーポッターと賢者の石(2001年 PS版)
[ハリー・ポッターと秘密の部屋]
Bionicle: Matoran Adventures(2002年 GBA)
Bionicle: The Game(2003年 GC、PC、PS2、Xbox)
I-Ninja(2003年 GC、PC、PS2、Xbox)
SWAT: Global Strike Team(2003年 PS2、Xbox)
Carve(2004年 Xbox)
Catwoman: The Game(2004年 GC、PS2)
Power Drome(2004年 PS2、Xbox)
Malice(2004年 PS2、Xbox)
アルゴノートゲームスは、3Dゲーム開発の黎明期において、革新的な技術と独創的なゲームデザインで、ゲーム業界に大きな足跡を残しました。再始動したアルゴノートの今後の展開に注目が集まります。
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