アルゴ・ピクチャーズ

アルゴ・ピクチャーズの概要

アルゴ・ピクチャーズ（Argo Pictures）は、映画製作や配給を手がける会社であり、現在の代表取締役には岡田裕氏が就任しています。日本映画界は、時に特定の大手映画会社からの影響を受けがちですが、アルゴ・ピクチャーズの設立者たちはその枠を超えた作品作りを目指しました。

設立の背景

この会社の始まりは1989年にさかのぼります。その年、映画プロデューサーの6人が集まり、「アルゴ・プロジェクト」という組織を設立しました。彼らの目的は、当時停滞していた日本映画界に新しい風を吹き込むことでした。1990年2月14日には法人として正式に設立され、そのメンバーには、多賀英典、岡田裕、佐々木史朗、増田久雄、山田耕大、宮坂進が名を連ねています。

彼らは製作、配給、興行を一貫して自分たちの手で行うことで、大手映画会社の意向に左右されず、自分たちの作品を世に送り出すことを目指しました。その一環として、東京と大阪に専用の上映館「シネマアルゴ新宿」と「シネマアルゴ梅田」を開館しました。

企業の成り立ちとパートナーシップ

設立以来、サントリーが主要な製作パートナーとして関与しており、その出資は法人の資本金の半分を占めていました。作品の製作費は、日本テレビからのテレビ放映権やビデオ化権で得られる資金を元に、サントリーや各プロデューサーと共に分担する形で確保されていました。

注目すべき作品

アルゴ・ピクチャーズは、いくつかのユニークな作品を世に送り出してきました。中でも、いとうせいこう原作のSF映画『ノーライフキング』や、数々の映画賞を受賞した『櫻の園』、三谷幸喜の名を広めた『12人の優しい日本人』、石井隆の『死んでもいい』などが挙げられます。また、キティ・フィルム製作のテレビアニメ劇場版の配給も行っていました。

しかし、興行収入の厳しさから法人は赤字が続き、専用上映館は閉館の運命を辿ることになります。

名前の変更とその後

1993年には法人名を「アルゴ・ピクチャーズ」に改名し、現在の形態へと移行しました。現在の主な業務内容は、「企画の開発・製作」および「配給委託」となっており、より柔軟に映画製作や配給を行える体制を整えています。

主要製作・配給作品

アルゴ・ピクチャーズが手がけた劇場映画の中には、以下の作品が含まれています：

• - レディ!レディ Ready! Lady（1989）
• - ノーライフキング（1989）
• - 櫻の園（1990）等々。

また、テレビドラマとしても『私を信じて！』や『深夜高速バス』といった作品に関わっています。これらの作品を通じて、アルゴ・ピクチャーズは独自の映画文化を形成し続けています。

公式ウェブサイト

さらに詳しい情報は、アルゴ・ピクチャーズの公式ウェブサイトで確認できます。アルゴ・ピクチャーズは、これからも新たな作品や挑戦を通して、日本映画界に貢献し続けるでしょう。

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