アルバート・オルトマンス

アルバート・オルトマンス：日本に捧げた生涯

アルバート・オルトマンス（Albert Oltmans、1854年11月19日 - 1939年6月12日）は、オランダ出身のアメリカ・[[オランダ改革派教会]]の宣教師であり、日本の教育と社会福祉に大きな足跡を残しました。

生い立ちと来日

1854年、オランダのフローニンゲン州ザイドブルクで生まれたオルトマンスは、1869年にアメリカ合衆国ミシガン州グランドラピッズへ移住しました。ホープカレッジで学び、ニューブラウンズウィック神学校に進んだ後、ヘンリー・スタウトの要請を受け、長崎の男子校を拡充するために日本へ派遣されることになります。

1886年9月23日、オルトマンスは妻と共に神戸に到着し、同年10月16日に長崎へ入りました。彼は直ちにスティール・メモリアル・アカデミー（後の東山学院）の設立に奔走し、初代校長としてその発展に尽力しました。

明治学院での貢献

1902年、オルトマンスは明治学院に招聘され、東京へ拠点を移します。1925年まで神学部教授として、旧約聖書神学、旧約歴史、旧約釈義などを担当し、後進の育成に力を注ぎました。1892年にジェームス・ランジング・アメルマンが帰国、1898年にグイド・フルベッキが亡くなった後、その穴を埋める形で教鞭をとったのです。また、1920年に井深梶之助が総理を辞任した際には、総理事務取扱として明治学院を支えました。

社会福祉への献身

教育者としての活動と並行して、オルトマンスは社会福祉にも深く関わりました。1923年9月の関東大震災でフェリス女学院が被災し、校長ジェニー・カイパーが殉職すると、彼は一時的にフェリス女学院の臨時校長を兼務し、復興に尽力しました。

特に、ハンセン病患者の救済活動には情熱を注ぎ、社会法人好善社の理事として活動しました。1926年に明治学院を引退してからも、ニューヨーク市に本部を置く東洋らい病救済協会の活動に参加し、日本、台湾、朝鮮、中国の診療所を訪問し、ハンセン病患者の支援を続けました。

晩年と死

1930年に宣教師の職を辞し、アメリカ合衆国へ帰国しましたが、息子が明治学院中等部の教師となると、再び日本へ戻ります。1939年、日本で生涯を終え、明治学院チャペルで日本基督教会との合同葬が執り行われ、白金瑞聖寺に埋葬されました。

アルバート・オルトマンスは、教育者として、また社会福祉活動家として、日本社会に多大な貢献をした人物として、その名は記憶されるべきでしょう。


参考文献
* 『長老・改革教会来日宣教師辞典』新教出版社、2003年

もう一度検索