アルフォンソ7世 (カスティーリャ王)

アルフォンソ7世の生涯

アルフォンソ7世（Alfonso VII）は、1105年3月1日に生まれ、1157年8月21日に亡くなった、ガリシア王、カスティーリャ王、レオン王として知られる重要な歴史的人物です。彼は1135年から1157年まで「全ヒスパニアの皇帝」の称号を持ち、カスティーリャ＝レオンのボルゴーニャ朝の始祖でもあります。

幼少期と早期の王位継承

アルフォンソ7世は、カスティーリャとレオンの女王ウラカと、イヴレーア家出身のガリシア伯ライムンドの間に生まれました。彼は2歳で父親と死別し、母の即位によって君主としての道が開かれましたが、母の再婚が引き金となり、カスティーリャの貴族たちとの対立を生むこととなります。結果として、アルフォンソ7世はガリシア貴族によって擁立され、様々な派閥の思惑が交錯し内戦に突入しました。

アルフォンソ1世（アルフォンソ7世の継父）は、この混乱の中でカスティーリャを離れ、1114年にウラカと離婚しアラゴン王国に戻りました。1126年、彼は母の死後にカスティーリャ・レオン王として即位しますが、内乱を鎮めるためには多くの努力を要しました。彼はアラゴン軍を押し戻し、叔母テレサの裏切りに対抗しながら、国内を稳定させることに成功しました。

皇帝としての評価

1135年、アルフォンソ7世はレオン大聖堂において「ヒスパニア皇帝」として戴冠します。彼の治世の中で、彼は領土の拡大と内政の安定を両立させるために多くの戦略を描きました。彼は内乱と外敵への対応を同時に果たし、ナバラ王ガルシア6世を臣従させることで、カスティーリャの威信を高めることに成功しました。

レコンキスタへの取り組み

内戦を鎮静化したアルフォンソ7世は、次第にレコンキスタへと乗り出します。1133年、彼はムラービト朝との小競り合いを経て、グアダルキビール川を越え、周辺の地域に侵攻。彼は様々な戦いを指揮し、タホ川流域における抵抗を排除していきました。1143年にはモーラとコリアを征服し、順調に領土を拡大していきます。

ムラービト朝が滅亡すると、アルフォンソ7世はムワッヒド朝の侵攻にも対抗し、バレンシアとムルシアの征服に向けて動きました。同年、彼は反ムワッヒド朝の勢力と同盟し、主要な港町アルメリアを手中に入れました。これにより、彼の治世は絶頂を迎えましたが、同時に外的脅威も増していきました。

最期と遺産

1157年、ムワッヒド朝がアルメリアに迫る中、アルフォンソ7世は救援に向かいますが、果たせずに52歳で亡くなります。彼の死後、領土は息子たちに分割相続されましたが、内紛が続き、カスティーリャは弱体化しました。

家族と子孫

アルフォンソ7世は、1128年に最初の王妃ベレンゲラ・デ・バルセロナと結婚し、7人の子供をもうけました。その後、1152年に2度目の王妃リクサと再婚し、さらに2人の子供が生まれています。また、彼には庶子もいました。

アルフォンソ7世の歴史における役割は、彼のリーダーシップによりレコンキスタ運動が進展し、カスティーリャの国家としての基盤を固めたことにあります。彼の治世は、内乱を克服し、領土を拡大することでスペインの歴史において重要な転換点となりました。

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