アングラー (潜水艦)

アングラー (USS Angler, SS/SSK/AGSS/IXSS-240)

アングラーはアメリカ海軍の潜水艦であり、ガトー級の一隻です。この艦の名前は、アンコウ科の魚に由来しています。アングラーは1942年11月9日にコネチカット州グロトンのエレクトリック・ボート社で建造が始まり、1943年7月4日には進水しました。その後、10月1日にロバート・I・オルセン少佐の指揮のもと、ニューロンドンで就役しました。

艦の整調訓練はニューロンドンやロードアイランド州ニューポートで行われ、多数の魚雷の発射テストや機雷敷設演習を含みました。訓練を終えたアングラーは、11月21日にフロリダ州キーウェストに到着し、ここでの一週間の訓練を経て真珠湾に向け出航しました。真珠湾には12月19日に到着し、最終訓練を行いました。

第1、第2の哨戒 (1944年1月 - 4月)

1944年1月10日、アングラーは最初の哨戒でマリアナ諸島に向かい、1月27日にサンパンを発見し、これを砲撃で撃沈しました。その際、15歳の少年を捕虜として収容したことが特筆すべき事件です。この少年によると、撃沈されたサンパンは日本の漁船で、乗組員の中に彼の父親も含まれていました。

さらに、1月29日には北緯27度03分、東経142度27分にて4隻の輸送船団を発見し、魚雷を3本発射して2本が大型タンカーに命中、撃沈を報告しました。アングラーはこの哨戒で数隻の輸送船を撃沈し、ミッドウェー島に帰投後、修理が行われました。

第2の哨戒ではフィリピン近海へ向かい、ダーウィンで捕虜を救出する任務に従事しました。しかし、救出した難民を収容するために艦の一部を使った結果、乗組員の食事量が減少する事態となりました。

第3、第4の哨戒 (1944年5月 - 8月)

5月3日、アングラーはジャワ海へ向かう第3の哨戒を開始。攻撃命令に従い、特設運送船との接触を果たし、魚雷攻撃を行いました。しかし、乗組員の健康状態が著しく悪化し、その原因は後に四塩化炭素によるものであると判明しました。

6月23日には4回目の哨戒を始め、南シナ海でウルフパックを構成し、輸送船団への攻撃を行いました。最終的に多くの船を撃沈し、54日間の任務を終えて帰港しました。

第5、第6、第7の哨戒 (1944年9月 - 1945年8月)

9月18日から開始された第5の哨戒では、パラワン水道での任務を遂行中に輸送船を発見し、攻撃を行いました。8月には戦後、日本近海での活動を続けながら、輸送船の監視や陸上攻撃に従事しました。

1945年に入ると、アングラーは活動を続け、終戦を迎えました。ミッドウェー島での終戦後、アングラーは真珠湾に帰還し、その後ニューロンドンに戻りました。

戦後の経歴

1946年2月に退役し、1951年には再就役しました。その後オーバーホールを経て、1953年には対潜潜水艦に再分類されます。多数の演習や訓練活動を経て、最後は1968年に再び退役し、1974年には解体されました。

アングラーはその戦績により6個の従軍星章を受章し、第二次世界大戦中の戦功を称えられています。この艦はアメリカ海軍の潜水艦として数多くの歴史的な役割を果たしました。

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