アーキー・ヴォーン

ジョセフ・フロイド・"アーキー"・ヴォーン（Joseph Floyd "Arky" Vaughan、1912年3月9日 - 1952年8月30日）は、アメリカ合衆国アーカンソー州出身のプロ野球選手。ポジションは遊撃手で、右投げ左打ちでした。

ヴォーンは、カリフォルニア州のフラートン・ユニオン高校を卒業後、1930年にピッツバーグ・パイレーツに入団。高校時代のチームメイトには、後にニューヨーク・ヤンキースに入団し、シーズン中に自ら命を絶ったウィラード・ハーシュバーガーがいました。

1932年、ウェスタンリーグのタルサ球団からパイレーツに入団すると、1年目から129試合に出場し、打率.318、61打点を記録。当時の遊撃手としては優れた打撃を誇りました。しかし、守備は得意ではなかったようで、同年と翌年にはリーグ最多の46失策を記録しています。

1934年には打率.333でオールスターゲームに初出場。翌1935年には.385の打率で首位打者に輝きました。パイレーツ在籍中の1941年まで、打率が3割を切ることはなく、リーグ最多の三塁打を3度（1933年、1937年、1940年）、最多得点も2度記録しています。1941年のオールスターゲームでは、史上初めてとなる1試合2本塁打を放ちました。

1942年にドジャースに移籍。翌1943年には20盗塁でリーグ盗塁王に。1944年から1946年の3年間はプレーをせず、1947年に復帰。この年に現役生活で唯一のワールドシリーズ出場を果たしました。1948年シーズンを最後にメジャーリーグから引退し、翌1949年にはサンフランシスコ・シールズで1年だけプレーしました。

1952年8月30日、カリフォルニア州のロスト湖で友人と釣りをしていた際、乗っていたボートが転覆し、3日後に遺体で発見されました。1985年にはベテランズ委員会によってアメリカ野球殿堂入り選手に選出されました。

タイトル
首位打者：1回（1935年）
盗塁王：1回（1943年）

記録
最多得点：3回（1933年、1937年、1940年）
最高出塁率：3回（1934年、1935年、1936年）
ワールドシリーズ出場：1回（1947年）
オールスターゲーム出場：9回（1934年 - 1942年）
* サイクル安打：2回（1933年6月24日、1939年7月19日）

ヴォーンは、その卓越した打撃と俊足で、1930年代から40年代にかけてのメジャーリーグを代表する遊撃手として活躍しました。彼の突然の死は、野球界に大きな衝撃を与えましたが、その功績は今もなお語り継がれています。

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