アーサー・オブ・コノート

アーサー・オブ・コノート・アンド・ストラサーン：生涯と功績

アーサー・オブ・コノート・アンド・ストラサーン（1883年1月13日 - 1938年9月12日）は、イギリスの王族であり、軍人としてもその名を刻みました。彼は南アフリカ連邦総督（在任：1920年 - 1923年）を務め、ヴィクトリア女王の孫として生まれました。

生い立ちと軍歴

アーサーは、ヴィクトリア女王の三男であるコノート＝ストラサーン公爵アーサーと、その妻であるプロイセン王女ルイーズ・マーガレットの長男として、ウィンザー城で生を受けました。彼はイギリス王子として初めてイートン・カレッジで教育を受け、その後、サンドハースト王立陸軍士官学校に進みました。卒業後はイギリス第7驃騎兵連隊に所属し、第二次ボーア戦争に従軍、クルーガースドープに数か月間駐屯しました。

1907年には第2竜騎兵連隊（現在のロイヤル・スコッツ・グレイズ）の大尉に昇進し、1920年には同連隊の名誉連隊長に就任するなど、軍人としてのキャリアを順調に重ねました。

第一次世界大戦と王室代表としての活動

第一次世界大戦中、アーサーはフランスやベルギーに派遣されたイギリス海外派遣軍の将軍、ジョン・フレンチやダグラス・ヘイグの副官として従軍しました。1919年には中佐、1922年には大佐へと昇進し、1922年10月には名誉的な陸軍少将の地位を得て、従兄であるジョージ5世の副官を務めました。

第一次世界大戦当時、ジョージ5世の息子たちはまだ若く、公務を十分にこなせる年齢ではありませんでした。そのため、アーサーがイギリス王室の代表として、国内外の様々な式典に出席する機会が多くありました。

結婚と家族

1913年10月15日、アーサーはセント・ジェームズ宮殿のチャペル・ロイヤルで、従姪にあたる第2代ファイフ公爵（女公）アレクサンドラ王女と結婚しました。アレクサンドラはアーサーの従姉であるルイーズ王女の長女で、イギリス王女の身分を持ち、父アレクサンダー・ダフからファイフ公爵位を継承していました。夫妻の間には、1914年に一人息子のアラステアが誕生しました。

南アフリカ連邦総督と晩年

1918年には、日本の戦艦「霧島」に外国からの賓客として招待され、同艦に乗って日本からカナダへ渡航しました。1920年にはバクストン卿の後任として南アフリカ連邦総督に任命され、1923年までその職を務めました。総督退任後はイギリスに帰国し、多くの慈善団体に関わりました。

1938年、アーサーは父に先立ち、胃癌のためこの世を去りました。そのため、爵位を継承することはありませんでした。しかし、彼の一人息子であるアラステアは、マクダフ伯爵の儀礼称号で呼ばれていましたが、1942年に祖父からコノート公爵位を継承しました。

アーサー・オブ・コノート・アンド・ストラサーンは、王族、軍人、そして公務における献身的な活動を通じて、イギリスの歴史にその名を刻んだ人物です。

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