イオ (製作会社)

株式会社イオ：SF作家の志を継ぐ映画制作プロダクション

株式会社イオは、1981年8月1日にSF作家・小松左京氏の事務所として設立された映画制作プロダクションです。設立当初より、映画制作における企画・制作を担い、数々の話題作を世に送り出してきました。

設立と初期の活動

初代社長には、設立者である小松左京氏が就任し、1992年9月までその任を務めました。小松氏のSF作品に対する情熱は、イオの制作活動の根幹を成し、その後の作品にも大きな影響を与えました。

歴代社長

初代社長：小松左京（1981年8月～1992年9月）
二代目社長：乙部順子（1992年10月～現在）

1992年10月からは、乙部順子氏が二代目社長として就任し、現在に至るまでイオの経営を担っています。乙部氏のリーダーシップのもと、イオは新たな時代へと歩みを進めています。

歴代役員

イオの活動を支えた歴代の役員には、以下のような方々が名を連ねています。

田中友幸（～1990年9月）
松岡功
鹿内春雄（取締役）
川崎三郎（取締役）
高松繁子（取締役）
有田謙就（監査役）

田中友幸氏は、東宝映画のプロデューサーとして数々の名作を手がけ、日本映画界の発展に大きく貢献した人物です。松岡功氏は、映画界のみならず、多岐にわたる分野で活躍したことで知られています。

代表作

株式会社イオの代表作としては、以下の作品が挙げられます。

「さよならジュピター」：小松左京氏原作のSF大作で、木星探査をテーマにした壮大な物語が展開されます。
「首都消失」：こちらも小松左京氏原作のSF作品で、東京が消失するという衝撃的な設定が話題を呼びました。

これらの作品は、当時の日本映画界においてSFジャンルの可能性を広げ、後世のクリエイターたちにも大きな影響を与えました。

出資会社

イオの活動を支える出資会社には、以下のような企業があります。

東宝
ソニー
電通
フジテレビジョン
ウシオ電機

これらの企業からの出資は、イオの作品制作を強力に後押しし、質の高い作品を世に送り出す基盤となりました。

参考文献

株式会社イオに関する詳細な情報は、以下の書籍で確認できます。

田中文雄『神を放った男 映画製作者田中友幸とその時代』キネマ旬報社、1993年。ISBN 4-87376-070-4。

この書籍は、イオの設立にも関わった田中友幸氏の生涯を辿る中で、イオの初期の活動についても詳しく記述されています。

株式会社イオは、設立から今日に至るまで、SF作品を中心とした映画制作を通じて、日本の映画界に大きな足跡を残してきました。小松左京氏の志を継ぎ、今後も新たな作品を世に送り出し続けることが期待されます。

もう一度検索