イサベラ島 (エクアドル)

イサベラ島について

イサベラ島（スペイン語: Isla Isabela）は、ガラパゴス諸島の中で最も大きな島であり、その面積は4,588平方キロメートルにも及びます。この島は南北に約100キロメートルに広がり、赤道が通る特異な位置を有しています。これは、ガラパゴス諸島の中で赤道直下に位置する唯一の島となっています。島の名前は、クリストファー・コロンブスの探検を支援したスペインの女王イサベル1世に由来しています。また、英語名のアルベマール島は、アルベマール公爵にちなんで命名されています。

地理的特徴

イサベラ島は、ガラパゴス諸島の西端に位置し、周囲には他の小さな島々が並んでいます。この島は、約100万年前から70万年前にかけて形成されたと考えられており、活発な火山活動によってその地形が特徴づけられています。島は主に6つの火山で構成されており、エクアドル火山を除く5つは連なる楯状火山です。これらの火山それぞれには直径5〜10キロメートルのカルデラがあり、標高は1,000メートルを超えています。最も高いのは北部のウォルフ火山で、標高は1,707メートルです。南側には広大な湿地が広がっており、2002年にラムサール条約の登録地となっています。

イサベラ島の住民は、主に南東部に位置する町プエルト・ビジャミル周辺に集中しており、2010年の統計では約2,256人の人口が確認されています。

生物多様性

イサベラ島は、その多様な生態系でも知られています。特に、火山ごとに固有のガラパゴスゾウガメの5つの亜種が生息しています。他にもウミイグアナ（亜種 A. c. albemarlensis）、ガラパゴスリクイグアナ、ガラパゴスアシカ、ガラパゴスペンギン、アオアシカツオドリ、カッショクペリカン、さらにはベニイロフラミンゴやイワカモメ、アオウミガメなど、数多くの動植物がこの島に生息しています。ウニやナマコも多く見られるため、海洋生物の観察にも適しています。

保全活動

イサベラ島では、環境保護への取り組みが行われています。特に問題となっていたのは、移入種であるヤギの増加でした。北部でのヤギの個体数は10万頭以上に達していたが、1997年から始まったガラパゴス国立公園管理局とチャールズ・ダーウィン財団による撲滅活動により、2006年から2007年にはついにこの種は島から根絶されました。これにより、島の生態系の回復が期待されています。

イサベラ島は、自然の豊かさと独特の生態系を守るための重要な場所です。訪れる人々にとって、生物観察や火山活動の学びの場として魅力的な島といえるでしょう。

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