イタリアの印象

概要

『イタリアの印象』（Impressions d'Italie）は、フランスの作曲家ギュスターヴ・シャルパンティエが1887年から1890年にかけて作曲したオーケストラのための組曲です。

シャルパンティエは1887年にローマ賞を受賞し、ローマへ留学しました。留学中に交響詩『ナポリ』を作曲し、ローマ賞受賞者の義務作品としてフランス学士院芸術アカデミーに提出しました。この『ナポリ』は1891年に独立した交響詩として初演され、審査員の一人であったサン＝サーンスから高く評価されました。

その後、シャルパンティエはこの『ナポリ』を終楽章とし、全5楽章からなる組曲として構想を広げ、『イタリアの印象』と名付けました。副題として「感傷的で絵画的な交響曲」と付けられています。初演は1891年にコンセール・コロンヌによって行われ、1913年には改訂が加えられました。

現在では、吹奏楽版も演奏されており、日本でも親しまれています。

楽器編成

この組曲は、以下の楽器編成で演奏されます。

ピッコロ2
フルート2
オーボエ2
クラリネット2
ファゴット2
ホルン4
コルネット2
トロンボーン3
ティンパニ
トライアングル
ハープ
大太鼓
シンバル
弦五部

演奏時間

全曲の演奏時間は約25分です。

構成

組曲は、以下の5つの楽章から構成されています。

1. 第1曲 セレナード（Serenade）
2. 第2曲 泉のほとりで（A la Fontaine）
3. 第3曲 ロバに乗って（A mules）
4. 第4曲 山の頂きにて（Sur les cimes）
5. 第5曲 ナポリ（Napoli）

参考文献

最新名曲解説全集5　管弦楽曲II　（音楽之友社）

外部リンク

イタリアの印象の楽譜 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト)

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