イメージズ・アンド・ワーズ

ドリーム・シアターの2ndアルバム『イメージズ・アンド・ワーズ』は、1992年に発表され、彼らのキャリアにおける重要なターニングポイントとなりました。チャーリー・ドミニシの後任として、約200人の中から選ばれたジェイムズ・ラブリエが2代目ボーカリストとして加入後、初のアルバムであり、バンドにとって飛躍のきっかけとなる作品です。

しかし、その制作過程は決して平坦ではありませんでした。プロデューサーのデヴィッド・プラッター（ファイアーハウスのデビューアルバムを手掛けた人物）と、ドラムスのマイク・ポートノイとの間には、音楽性の違いから確執が生じ、レコーディングは困難を極めました。また、当時所属していたアトコ・レーベルも、当初はバンドのポテンシャルを過小評価しており、アルバムのヒットに対する期待は薄かったようです。

そのような状況下で生まれた「プル・ミー・アンダー」は、ビルボードの「Mainstream Rock Tracks」チャートで10位を獲得。バンドにとって初のヒット曲となり、その後の成功を決定づけました。この曲の成功は、後に発表されたベストアルバム『グレイテスト・ヒット+21ソングス』のタイトルの由来にもなっています。

アルバムには、プログレッシブ・メタルの可能性を追求した意欲的な楽曲が多数収録されています。その中でも特に注目されるのは、「メトロポリス」です。この曲は、1999年に発表されたコンセプト・アルバム『メトロポリス・パート2: シーンズ・フロム・ア・メモリー』へと発展し、ドリーム・シアターの代表作の一つとなりました。

ドリーム・シアターのオフィシャルブートレグ専門レーベル「YtseJam Records」からは、本作のデモ音源を収録したアルバム『Images and Words Demos 1989 - 1991』が販売されており、制作の裏側を垣間見ることができます。

参加ミュージシャン

ジェイムズ・ラブリエ：ボーカル
ジョン・ペトルーシ：アコースティック・ギター、エレクトリック・ギター
ジョン・マイアング：エレクトリックベース
ケヴィン・ムーア：キーボード
マイク・ポートノイ：ドラムス、パーカッション

ゲスト

ジェイ・ベッケンスタイン：サックス（「アナザー・デイ」）

『イメージズ・アンド・ワーズ』は、ドリーム・シアターの音楽性を確立し、プログレッシブ・メタルというジャンルを広く知らしめた、重要な作品と言えるでしょう。

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