インジェ・スピーディウム

インジェ・スピーディウムの概要

インジェ・スピーディウム（英: Inje Speedium）は、韓国・江原特別自治道麟蹄郡にある最新のモータースポーツ施設です。2013年5月にオープンし、魅力的なレーシングコースが魅力の一つです。

サーキットの設計

このサーキットは全長3,908メートルで、公称では4,207メートルと記載されることもありましたが、後に実測によってその長さが明らかになりました。コースは北コース（2,577メートル）と南コース（1,375メートル）に分割して使用することができ、様々なレースに柔軟に対応しています。観客席はグランドスタンドで約2万席、全体で約7万席を用意しており、幅広い観客を受け入れる能力があります。ソウルからは車で約2時間の距離に位置し、アクセスも良好です。

インジェ・オートテーマパーク

インジェ・スピーディウムは単なるサーキットではなく、観光目的で許可を取得しており、ホテル（134室）やコンドミニアム（118室）、多様な商業施設も併設されています。これにより、このエリア全体は「インジェ・オートテーマパーク」と呼ばれるようになりました。オープン前は「インジェ・オートピア」という名前が使われていましたが、正式オープンを前に現在の名称に変更されました。

レースイベント

初めてのレースイベントは、2013年に行われたスーパー耐久で、その後もアジアン・ル・マン・シリーズやSUPERRACE CHAMPIONSHIP、コリアスーパーバイク選手権など、多くのイベントが開催されています。また、スーパーフォーミュラを開催する計画もありましたが、国際自動車連盟（FIA）の公認を受けていないため、実施が中止されました。

経営状況

オープン当初から経営に関する問題も報告されています。2013年8月には出資者間の争いによってサーキットが一時閉鎖され、競技会が不透明な状況に陥りました。2018年現在は、韓国の泰栄（テヨン）グループ傘下のブルーワンが運営を担当しており、安定した運営が期待されています。

韓国独自のフォーミュラレース

インジェ・スピーディウムでは、独自のジュニア・フォーミュラも計画されていました。日本のスーパーFJに相当するシャシーに、現代自動車の1,600ccエンジンを搭載したフォーミュラカーによるレースが期待されましたが、2015年時点では実現には至っていません。

平昌オリンピックとの関連

2018年の平昌オリンピックにおいては、北朝鮮の女性応援団が宿泊するために当サーキット内のホテルおよびコンドミニアムが利用され、注目を集めました。インジェ・スピーディウムは、単なるレースサーキットとしてだけではなく、観光と文化が交差する場としての役割を果たしています。

インジェ・スピーディウムは、モータースポーツファンのみならず、観光客や地域住民にも広く愛される施設として、今後の展望が期待されています。

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