インターラーケン

スイスの観光拠点、インターラーケン

インターラーケンは、スイスのベルン州に位置する基礎自治体で、ベルナー・オーバーラント（ベルン高地）観光の重要な拠点です。トゥーン湖とブリエンツ湖に挟まれたベーデリ平野に位置し、美しい自然景観とアルプスへのアクセスが魅力です。住民は主にドイツ語を話し、人口は約5,600人です。この街は、12世紀に建てられた修道院を起源とし、その歴史が深く刻まれています。

名称の由来

インターラーケンの名前は、ラテン語の「湖の間（inter lacūs）」に由来するとされています。かつては「アールミューレ」と呼ばれていましたが、1891年に現在の名前に変更されました。この地域は、アーレ川沿いに水車が並んでいたことから、その名が付けられたという歴史があります。

アルプスへの玄関口

インターラーケンは、アイガー、メンヒ、ユングフラウといったアルプスの山々への登山鉄道の出発点としても有名です。インターラーケン東駅から、グリンデルヴァルトやラウターブルンネンへ向かう列車に乗り換えることができ、そこからさらにユングフラウヨッホ駅まで到達することができます。ユングフラウヨッホ駅は、ヨーロッパ最高地点にある駅として知られています。

歴史

インターラーケン周辺では、新石器時代やローマ帝国時代の遺物が発見されていますが、中世以前の居住の証拠は少ないです。1133年頃にアーレ川の左岸にインターラーケン修道院が建立され、これが街の起源となりました。修道院は橋の管理や通行料徴収を行い、周辺には集落や水車が形成されました。1279年から1280年には、川の右岸にウンターゼーン村が発展しました。

修道院の歴史

13世紀から14世紀にかけて、修道院は繁栄しましたが、1350年には抗争や負債により衰退しました。1472年には修道院の運営に大きな問題が発生し、修道女会は1484年に解散しました。1528年の宗教改革により、修道院は廃止され、その財産はベルンの管理下に置かれました。

アールミューレ時代

1365年頃、アーレ川沿いの水車小屋が立ち並ぶアールミューレと呼ばれる地域が誕生しました。アールミューレは、市や市場が開催される場所として発展しましたが、政治的にはマッテン市の一部でした。1838年にはマッテンから独立して自治体となり、1891年にインターラーケンと改名しました。

観光業の発展

19世紀初頭から、インターラーケンは観光地としての名声を高めました。フランツ・ニクラウス・ケーニッヒらの風景画や、ウンスプネン祭の開催が観光客を呼び込みました。1820年頃からは、山歩きや温泉湯治目的の観光客が増加し、ホテルやクルサールといった施設が整備されました。また、1835年以降にはトゥーン湖やブリエンツ湖での蒸気船航路が開通し、鉄道網も整備されて、アクセスが便利になりました。

交通網の発展

1872年にはベーデリ鉄道が開業し、1893年にはトゥーン湖線が開通しました。これにより、インターラーケンはベルンやその他の都市と鉄道でつながりました。さらに、1888年にはブリューニック鉄道が開通し、インターラーケンからルツェルンまでのアクセスが向上しました。

現在と未来

インターラーケンは、観光地としての発展を続けており、会議や大会の開催地としても注目されています。第一次世界大戦や第二次世界大戦の影響を受けましたが、その後復興し、新たな建設計画が進められています。マッテンやウンターゼーンとの協力も進んでいますが、自治体の統合は住民投票で否決されています。

姉妹都市

インターラーケンは、日本の大津市やチェコのトジェボニと姉妹都市提携を結んでいます。

インターラーケンは、歴史と自然が調和した魅力的な街であり、今後も多くの観光客が訪れるでしょう。

ギャラリー

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