インデックス (とある魔術の禁書目録)

インデックス：とある魔術の禁書目録のヒロイン

インデックスは、鎌池和馬氏によるライトノベル『とある魔術の禁書目録』の主要登場人物にしてヒロインです。アニメ、ドラマCD、ゲームと様々なメディアミックスで活躍しており、井口裕香さんが声を担当しています。

人物像

イギリス清教の「必要悪の教会」に所属する、幼く見える少女魔術師です。彼女の最大の特徴は、10万3000冊もの魔道書を記憶する「禁書目録」という能力。魔法名は「Dedicatus545（献身的な子羊は強者の知識を守る）」です。本名や年齢などの個人情報は一切不明で、作中でも明かされていません。パスポートにも「Index-Librorum-Prohibitorum（禁書目録）」と記載されています。
話し方は子供っぽく、語尾に「～なんだよ」「～かも」といった間延びした言葉遣いが特徴的。日本人の名前を呼ぶ際は「とうま」や「ひょうか」など平仮名表記を用います。

外見

腰まで届く銀色のストレートヘアとエメラルドグリーンの瞳、白い肌を持つ、小柄で華奢な体格の少女です。整った顔立ちで、上条当麻によると、髪や肌からかすかに甘い香りが漂うとされています。
服装は純白の布地に金色の刺繍が施された、高級なティーカップを思わせる修道服。数十本の安全ピンで留めていますが、金属探知機を通過する必要がある際には、普通の服に着替えます。

性格

外見年齢よりも幼い性格で、わがままな一面も目立ちます。しかし、誰かが傷つくことを嫌がり、人を守るためなら自分の身も顧みない強い意志と優しさ、そして献身的な心を持ち合わせています。姫神秋沙やステイル・マグヌスは、一見傍若無人な彼女の行動の裏に、他人を思いやる深い愛情があることに気づいています。普段はシスターらしくない明るい性格ですが、時に深い信仰心を覗かせることもあります。

生活

ロンドンの聖ジョージ大聖堂で育ちましたが、物語開始の約1年前、記憶喪失の状態になり日本へ渡り、上条当麻と出会ってからは彼の部屋に居候しています。昼間は一人になることが多く、テレビを見るのが趣味で、『超機動少女カナミン』がお気に入りです。家事は苦手で、上条に頼りきりです。常識や文化にも疎く、不器用な一面も持ち合わせています。普段はのんびり暮らしていますが、魔術に関わる事件が発生すれば、率先して解決に乗り出します。ただし、実際には彼女の知らないうちに事件が解決していることも多いです。

食欲

非常に大食漢で、空腹になるとすぐに食事をねだります。「はらぺこシスター」と呼ばれることも。シスターであるため、本来嗜好品や食欲への執着は禁じられていますが、修行中だと自分に言い訳し、誘惑に負けることが多いです。好き嫌いはなく、何人前もの食事を平らげるため、周囲を驚かせることも珍しくありません。空腹時には冷蔵庫の中身を食い尽くしてしまうほどで、その状況にレイヴィニアは驚愕しています。また、食料調達に苦労した際には、シスターとは思えないような発言をすることもあります。この旺盛な食欲は、完全記憶能力による膨大な記憶量で脳が大量のエネルギーを必要としているからだと推測されています。

知能

魔術に関して非常に優れた知能を発揮し、文学や語学にも精通しています。数十カ国語を操り、未開の文化圏の言語も習得できるほどの読書家で、漫画や絵本なども喜んで読みます。しかし、生い立ちから一般常識や科学的知識には疎いです。

完全記憶能力

一度見たものや聞いたことは決して忘れない、完全記憶能力を持っています。正確には体質であり、本人の意思とは関係なく、目にしたものや聞いたことは全て記憶されてしまいます。当初は記憶容量に限界があるとされていましたが、実際は生涯にわたって記憶し続けることができます。外的要因によって無理やり記憶を奪われることは可能です。この能力は魔術や超能力とは無関係です。
ただし、他者の動きを理解できても、体格が伴わないため格闘技やスポーツには向いていません。ダーツのような体格を必要としないスポーツであれば、すぐに習得して上達します。

科学オンチ

魔術師は科学が苦手な傾向があり、インデックスもその一人です。携帯電話やタッチパネル式の自動販売機も扱えず、科学用語にも疎いほど機械に弱いです。掃除ロボットを「電動の使い魔」と呼んだり、天気図を「人工的な風水読み」と解釈するなど、魔術的な視点で物事を見るため、誤った解釈をすることがあります。しかし、人工天使を魔術的に解釈することで、問題解決に繋げたこともあります。一方で、電動でない道具であればすぐに扱いを覚えられます。

人間関係

上条当麻とは学園都市で初めて出会った人間で、現在では彼に信頼と好意を寄せています。上条は魔術師であるインデックスを事件に巻き込みたがらず、彼女を事件から遠ざけようとしますが、うまくいきません。それでも上条を心配しており、彼が危険な目に遭うと側にいます。一方で不満も抱えており、事件解決後にそれをぶつけることもあります。「噛みつく」という行動は上条に対してのみで、照れ隠しなのか、別の感情表現なのかは不明です。

誰とでもすぐに仲良くなれる気質で、上条の家族やクラスメイトともすぐに打ち解けます。小萌、姫神秋沙、舞夏とも親しく、風斬氷華とは学園都市で初めてできた友達です。ステイルや神裂との過去の思い出は失っていますが、誤解が解けてからは共闘する間柄になっています。レイチェルなどのイギリス清教のシスターとも仲良くしていました。美琴とはそれほど親しくありませんが、事件解決のために協力することもあります。オティヌスとは新たな同居人となり、上条をサポートする機会が多いです。

作中での行動

魔術師からの逃亡中に学園都市に迷い込み、上条当麻と出会ったことが物語の始まりです。上条が彼女の「首輪」を破壊したことで、イギリス清教は上条を禁書目録の管理人とし、インデックスは上条家に居候することになります。その後、様々な事件に巻き込まれ、上条に助けられます。風斬氷華と出会い、初めての友達となります。様々な事件や人物との出会い、そして上条との絆を深めていきます。イギリスのクーデターにも巻き込まれ、上条と共に活躍します。多くの事件に関わりながらも、上条や仲間たちと共に問題を解決していきます。

魔術・戦闘スキル

魔道書図書館

完全記憶能力により、10万3000冊の魔道書を記憶しています。それらは危険な「原典」であり、入手すると「魔神」になるほどの価値があります。レイヴィニアによると、彼女は魔道書の汚染の影響を受けない理由は、強い精神と宗教的な防御機構を持っているためです。生命力を練って魔力を作ることはできないため、記憶を手繰って写本を書いても「自動制御の魔法陣」を生み出すことはできません。世界中のあらゆる魔術の知識を持っており、魔術の構造や弱点を看破できますが、一部の特殊な魔術には無防備です。

戦法

身体能力は低く、通常の魔術は使えません。「自動書記」により魔力が精製できないからです。しかし、以下のような技を使用できます。魔力の流れを察知する感覚に優れ、魔術を探知したり、不意打ちを先読みすることも可能です。魔術知識と頭脳を活かし、強力なサポート役として活躍します。

技

厳密には魔力を使わない魔術です。

強制詠唱（スペルインターセプト）: 他者の詠唱や術式に割り込み、発動を阻害したり、誤作動を誘発する技。
魔滅の声（シェオールフィア）: 10万3000冊の知識を駆使し、相手の精神を破壊する技。

その他にも、様々な応用技術を用いています。

首輪

禁書目録の離反を防ぐために、ローラによって施された術式。喉に紋章が刻まれ、脳の85%が魔道書の記憶で占められ、残りの15%の記憶は1年ごとに消去しなければなりませんでした。上条によって破壊されました。

自動書記（ヨハネのペン）

禁書目録の防御機能。インデックスの生命が脅かされると発動し、敵対者の魔術を解析し、強力な魔術で排除します。インデックスの意識は消え、冷徹な擬似人格が現れます。上条によって破壊されましたが、その後、遠隔制御霊装により再び起動しました。

竜王の殺息（ドラゴンブレス）

「自動書記」モードのインデックスが放つ強力な攻撃。

神よ、なぜ私を見捨てたのですか（エリ・エリ・レマ・サバクタニ）

「竜王の吐息」を改変した対十字教術式。

豊穣神の剣

白い光の粒子でできた長剣を生成する術式。

その他にも、様々な強力な魔術を発動します。

遠隔制御霊装

「首輪」以外に用意された安全装置の一つ。「自動書記」を外部から操作する霊装。

他作品での登場

『とある科学の超電磁砲』、『とある魔術の禁書目録たん』、『とある魔術のヘヴィーな座敷童が簡単な殺人妃の婚活事情』、『とある科学の一方通行』、『電撃学園RPG Cross of Venus』、『魔界戦記ディスガイア4』、『とある魔術の電脳戦機』など、様々な作品に登場しています。

備考

作者の鎌池和馬氏によると、最初に考え出されたのがインデックスで、彼女を軸に多くの設定が作られました。出番が少なくても、物語に深く関与する重要なキャラクターです。

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