インフィニティ・Q50

インフィニティ Q50

インフィニティ Q50は、日産自動車の高級車部門であるインフィニティが製造・販売するプレミアムセダンです。このモデルは、インフィニティの初代ハイブリッドカーであり、特に2019年モデルをもってその生産が終了しました。本車は、従来のインフィニティ・G（Q40）の後継モデルとして位置付けられ、新たに採用された命名戦略に基づき、セダンはQ50、クーペはQ60という異なる名称が与えられました。

デザインと特徴

Q50のデザインは、インフィニティが発表した2つのコンセプトカーからインスパイアを受けています。特徴的なのは、三日月型カットのCピラーや非対称なキャビンレイアウトが施された外観です。2011年にデザイナーの中村史朗とジョエル・ペクの手によって始まりましたが、2011年6月には量産型Q50のデザインが凍結されました。車は2013年1月の北米国際オートショーで初めて公開され、その後もジュネーブや上海のモーターショーで展示されました。特に、Q50は中国市場向けにロングホイールベース版（Q50L）が投入され、こちらは「ベスト・チャイニーズ・プレミア賞」を受賞するなどの評価も得ました。

日本国内では2019年より、インパルを通じて販売を開始し、完全に北米仕様を基にしたモデルの販売が行われました。これらは国内の法規に合わせた装備が施されています。

パワートレイン

Q50のパワートレインは多岐に渡ります。VQ37VHRエンジンに加え、フーガハイブリッドやM35hなどに使われるVQ35HRエンジンに電動モーターを組み合わせたハイブリッド仕様もラインナップされています。さらに、メルセデス・ベンツとの共同開発による2.2Lターボディーゼルや、日産がチューニングした2.0L直噴ターボエンジンも展開されています。これにより、異なる市場ニーズに応じた多様なパワーユニットが用意されています。

歴史

Q50は、2013年5月に栃木工場でオフライン式が開催され、同年夏から本格的にアメリカや欧州、中国に向けての販売が開始されました。特にアメリカでは、2013年8月に発売され、また日本国内では、「日産・スカイライン」としても展開されています。このモデルの登場以来、日本市場でのエンジン構成はハイブリッド一択でしたが、その後のモデルでは直噴ターボ仕様も追加されています。

高級車としてのQ50は、2014年にオーストラリアでの発売を皮切りに各国に展開されました。また、2016年9月には改良が施された2017年モデルが公開され、技術面でも進化を遂げています。2019年には大幅な改良を受け、スカイラインブランドに回帰するなど、外観とブランドアイデンティティの変化がありました。

モータースポーツとの関連

Q50は、イギリスツーリングカー選手権（BTCC）においても活動しています。2014年には、独立系チームがQ50を用いて参戦し、ドライバーのアシュリー・サットンは2020年と2021年にチャンピオンに輝くなど、名を馳せることとなりました。この取り組みを通じて、レースを支える慈善団体への寄付活動も行われています。

結論

日産のインフィニティQ50は、確かな品質や革新性を持つモデルとして、多くのファンに支持されています。様々な性能を持つパワートレインや洗練されたデザイン、美しい内装が魅力であり、その豊富なバリエーションは、プレミアムカーとしての地位を確立しています。

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