イーグル (装甲車)

モワク イーグル（MOWAG Eagle）

モワク イーグルは、スイスのモワク社が設計した四輪式の軽装輪装甲車であり、2003年から生産が始まりました。これは、特に各国の軍において軽装甲車両の需要が高まっている中で開発された主力車両の一つです。

概要

イーグルの初版であるイーグルⅠは、アメリカのハンヴィーを基盤にした設計がなされており、後に改良型としてイーグルⅡおよびイーグルⅢが登場しました。これらのモデルは、ハンヴィーのECV（Expanded Capacity Vehicle）をもとにしており、特に能力向上が図られています。現行のモデルであるイーグルⅣは、モワク社製のDuro IIIP軍用トラックのシャーシを基にした設計となっています。

防御性能においては、イーグルはSTANAG 4569のレベル3に対応する防弾能力と、レベル2aに合致する耐爆能力を備えており、戦場での生存性を向上させています。日本防衛省によると、2022年3月には「軽装甲機動車の後継装備品」として、モワク社のイーグルが提案されており、三菱重工業や丸紅エアロスペースとの契約が行われました。

運用

スイスでの運用

スイス陸軍では328両のイーグルⅠとイーグルⅡが投入されており、これらは軽装甲偵察車として使用されています。装備には赤外線暗視装置、無線機、そして自衛用のPz Mg 51/71 7.5mm汎用機関銃が含まれています。また、イーグルⅢは砲兵の着弾観測車両として運用されており、監視装置も搭載されているものの、自衛用機関銃は取り付けられていません。

デンマークでの運用

デンマーク陸軍でもイーグルⅠが採用されており、初期型の36両を運用しています。オリジナルモデルに搭載されていたMKB-2ターレットは取り外されている一方、最新のイーグルⅣについては90両の発注がされています。

ドイツでの運用

ドイツ陸軍は672両のイーグルⅣを調達予定で、その内訳として2008年から198両が引き渡されています。これにより、イーグルⅣはドイツの機動部隊の重要な要素として位置づけられています。

まとめ

モワク イーグルは、その高い防御力と多様な運用形態から、世界中で需要が高まっている軽装輪装甲車両です。各国での採用実績はその信頼性を証明しており、今後も様々なシチュエーションでの運用が期待されています。さらに、軽装甲車両の技術の進化に伴い、新たなモデルや upgrades が開発されることで、さらなる戦術的価値が見込まれています。

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