イーグルバス

イーグルバス株式会社:地域に根付いたバス事業の進化



イーグルバス株式会社は、埼玉県川越市に本社を置く乗合バスと貸切バスを運行する会社です。その歴史は1950年設立の旅行会社「イーグルトラベル」にまで遡り、1980年にバス会社として独立しました。当初は企業や学校などの送迎バス、観光バスの運行が中心でしたが、2000年代以降の規制緩和を機に、2003年から一般路線バスの運行を開始、乗合バス事業に本格参入しました。

地域密着と効率化への取り組み



イーグルバスの成長を支えるのは、地域社会への貢献と、IT技術を活用した効率的な運行管理です。埼玉県南西部を中心に、川越市東松山市周辺の自治体バスやコミュニティバスの運行を受託。西武バスなどからの路線移管や、メッツァビレッジ開業に伴うシャトルバス運行など、積極的に事業を拡大しています。

乗合バス事業への参入にあたり、イーグルバスは運行効率の改善に注力しました。2008年から、バス車両にセンサーとGPS装置を搭載。これにより、バス停や時間帯ごとの利用状況データ、時刻表と実際の運行状況の差異などを正確に把握できるようになりました。このデータを分析し、乗客数の増加を目指して運行ルートやダイヤを柔軟に見直すことで、サービスの向上に繋げています。

2010年からは、観光地など人が集まる場所に複数の路線が乗り継げるハブ停留所を設置。地域住民だけでなく、観光客の利便性向上にも貢献しています。こうしたITを活用した効率化は、西武バスから引き継いだ日高市の路線バスで乗客数の少なさに課題を感じた谷島賢社長の取り組みから始まりました。

多様な路線とサービス



イーグルバスは、多様な路線とサービスを提供しています。代表的なものとして、川越市内を循環する観光バス小江戸巡回バス」があります。その他にも、日高市、ときがわ町東秩父村など、複数の自治体の路線バスを運行しています。

また、羽田空港へのリムジンバス(共同運行)や、かつては夜行高速バス「ムーンスター号」を運行するなど、観光客向けサービスも展開していました。「ムーンスター号」は、環境に配慮したハイブリッドバスを導入するなど、時代のニーズに対応した取り組みも行っていました。

運賃体系とICカード対応



運賃体系については、路線によって異なる独自の回数券や定期券が存在していました。西武バスからの路線継承時には、バス共通カードが使用できなくなることから回数券の売り切れが続いたというエピソードもあります。定期券の購入方法についても、営業所への直接購入が必要な路線があり、周知不足という課題もありました。しかし、2020年3月14日より交通系ICカードPASMOSuicaなど)を導入し、利便性の向上を図っています。

今後の展望



イーグルバスは、地域社会のニーズに対応しながら、常に進化を続ける企業です。効率的な運行管理と地域との連携を強みに、更なる発展が期待されます。一方で、日高市内の路線バスの一部廃止計画など、課題も存在しています。今後、地域社会に貢献しながら、持続可能な事業展開を目指していくことが重要です。

主要営業所



本社:埼玉県川越市中原町
川越営業所
都幾川営業所
寄居営業所
* 東京営業所


グループ企業



イーグルバスグループには、旅行会社であるイーグルトラベル株式会社、システム開発を行う株式会社イデア総合研究所、人材派遣業や介護事業を行うイメディカ株式会社などがあります。

最後に



イーグルバスは、旅行会社からスタートし、地域に密着したバス事業を展開することで、着実な成長を遂げてきました。IT技術を活用した効率的な運営と、地域との連携を強みに、これからも地域社会に貢献していくことが期待されます。


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