イージーパレット

イージーパレットとは

イージーパレットは、KDDIおよび沖縄セルラー電話がau携帯電話向けに発売した、ASCII配列のキーボードです。当時、携帯電話の漢字かな変換機能がまだ発展途上であった時代に、文字入力の煩わしさを少しでも軽減するために開発されました。

概要

イージーパレットは、携帯電話での文字入力の不便さを解消するために開発された、au携帯電話用のキーボードです。これまでに2つのモデルが発売されており、どちらもKDDIのcdmaOne端末に対応しています。類似の製品として、NTTドコモのiボードがありますが、iボードは現在のドコモ端末には対応しておらず、イージーパレットは非公式ながらも端子部分を微調整することで、多くの現行CDMA 1X WIN端末にも対応可能という点が大きな特徴です。

種類

イージーパレットには、以下の2つのモデルがあります。

イージーパレットH

2000年に、au初のカラー液晶搭載端末である日立製作所のC309Hと同時に発売された、C309H専用のキーボードです。C309Hは、イージーパレットHのみで、EZWebやメールの送受信を含む全ての操作が可能であることを特徴としていました。キーボード本体は日立が供給していましたが、製造はミツミ電機のOEMでした。本体カラーはパールホワイトのみで、両手でタッチタイピングができるように、携帯電話を固定するための硬質ゴムベルトが背面に付いています。このベルトは、携帯電話に接続しない際には端子部分の固定具としても機能しました。当時の小売価格は3,400円でした。

イージーパレット

イージーパレットHがC309H専用だったのに対し、イージーパレットはcdmaOneの汎用モデルとして登場しました。初期の公式対応機種はC401SAとC404Sでした。本体カラーは半透明のピンクのみの設定です。イージーパレットHと同様に、ミツミ電機のOEM製品であり、当時の小売価格は2,000円でした。

総括

イージーパレットは、携帯電話での文字入力の煩わしさを解消するために開発されたキーボードです。特に、イージーパレットは多くの現行機種にも対応できる点が、当時のユーザーに重宝されました。携帯電話の進化とともに、キーボードの必要性は薄れていきましたが、イージーパレットは当時の技術と工夫を象徴する製品の一つと言えるでしょう。

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