イーライリリー・アンド・カンパニー

イーライリリー・アンド・カンパニーについて

イーライリリー・アンド・カンパニー（Eli Lilly and Company）はアメリカ・インディアナ州インディアナポリスに本社を置く、世界的に知られる製薬企業です。NYSE（ニューヨーク証券取引所）に上場しており、現在世界で売上高12位に位置しています。日本では日本イーライリリー株式会社が展開されており、兵庫県神戸市に本社があります。

企業沿革

イーライリリーの創業は1876年にさかのぼり、その名は創業者のイーライ・リリーに由来しています。1923年には、世界で初めてインスリン剤の実用化に成功し、1982年には遺伝子組み替えによるヒトインスリン製剤の開発にも成功しました。日本における事業は1909年に始まり、当初は塩野義製薬がリリー社の製剤を製造・販売していました。1965年以降、日本支社が開設され、1975年に正式に日本法人として日本イーライリリー株式会社が設立されました。

R&Dと企業の特色

イーライリリーは創業当初から最新技術を導入し、自国の基礎研究所を中心に世界各国に広がる大規模な研究開発施設を持っています。現在、約8,800人の研究開発スタッフが在籍し、企業全体で年間22億ドル以上を研究開発に投資しています。この額は米国の製薬企業でもトップクラスと言われており、研究開発を重視する姿勢が伺えます。特に、2004年には『Working Mothers magazine』によって働く母親向けの企業ランキングで1位に選ばれるなど、従業員の福利厚生にも力を入れています。

世界初の医薬品

イーライリリーは数々の革新的な医薬品を開発しており、糖尿病治療に使用されるインスリンや、細胞内寄生菌に効果的な抗生物質などがその代表とされています。特に、インスリンの分野では多くの重要な製品を生み出しており、遺伝子組み換えインスリンは今や多くの患者に利用されています。他にも、抗がん剤や抗精神病薬、慢性疾患治療薬など、多様な製品群を展開しています。

主な製品

• - アリムタ（Alimta）：葉酸阻害型抗がん剤。
• - ジェムザール（Gemzar）：ヌクレオシド代謝拮抗型抗がん剤。
• - サイラムザ（Cyramza）：特定の癌の治療に用いる。
• - ベージニオ（Verzenio）：乳癌用治療薬。
• - エビスタ（Evista）：骨粗鬆症の治療。
• - フォルテオ（Forteo）：骨粗鬆症治療薬。
• - トルツ（Taltz）：皮膚疾患治療薬。
• - オルミエント（Olumiant）：関節リウマチなどに適応。
• - ヒューマリン（Humulin）：ヒトインスリン製剤。
• - ジャディアンス (Jardiance)：2型糖尿病に。

日本法人の所在地

日本イーライリリーの本社は神戸市中央区に位置し、東京支社と西神ラボラトリーズも設けられています。これらの拠点から、日本市場における製品展開や研究開発が進められています。

結論

イーライリリーは、優れた製品群とともに革新的な研究開発を通じて、世界中の患者の治療に貢献する国際的な製薬企業としての地位を維持しています。

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