ウィリアム・ペンドルトン

ウィリアム・ネルソン・ペンドルトンの生涯

ウィリアム・ネルソン・ペンドルトンは、1809年12月26日にバージニア州リッチモンドで誕生しました。彼の家族はプランテーションを経営しており、両親はエドマンドとルーシー・ネルソン・ペンドルトンです。ペンドルトンは家庭教師による初等教育を受けた後、リッチモンドにある学校に通いました。その後、彼はウェストポイントの陸軍士官学校に進学し、1830年に名誉少尉として任官されました。そこで学んだ同級生には、ロバート・E・リーやジョセフ・ジョンストンなど、後に南軍の指揮官となる面々が揃っていました。

1826年にウェストポイントに入学し、1830年に卒業。卒業時には42人中5番目という優秀な成績でした。卒業後は第2アメリカ砲兵隊に所属し、主にサウスカロライナ州チャールストン港でプランテーションの防衛に従事しました。しかし、その後マラリアにかかり、健康回復のためにジョージア州の勤務地に移されることとなりました。その間に彼はエリザベス・ペイジと結婚し、4人の子供をもうけましたが、息子のアレクサンダーは南軍に従軍し、戦死しました。

1831年にはウェストポイントに戻り、数学を教えることになり、その後数年間、複数の教育機関で教鞭をとりました。1847年にはオールセイント教会の教区牧師となり、その後、南北戦争が勃発する1861年まで教会の活動に従事していました。

南北戦争での活躍

南北戦争が始まると、ペンドルトンは南軍に参加することを決意します。1861年3月には南軍正規砲兵隊に入隊し、5月1日にはバージニア砲兵隊の大尉に任命されました。彼はロックブリッジ砲兵隊を指揮し、戦闘においても非常に活躍しました。特に有名なのは第一次ブルランの戦いでの功績で、ペンドルトンはその指揮官として軍を指導しました。

ペンドルトンの戦争中の活動は多岐にわたりました。彼は南軍のポトマック軍砲兵を指揮し、1862年3月には北バージニア軍と改名された際もその役割を継続しました。特にメリーランド方面作戦では重要な戦闘に参加し、指揮官のロバート・E・リーの信任を受ける存在となりました。しかし、彼の行動に関しては批判を受けることもあり、特にシェパーズタウンの戦いでは指揮の誤りにより多くの非難を浴びることとなりました。

戦争の終盤には、ペンドルトンは主に兵站部の管理業務を担当し、実戦における指揮能力は低下しました。それでも宗教的な活動は続け、度々部隊に説教を行いました。

1865年4月9日、ペンドルトンはアポマトックスで降伏し、故郷に戻ることとなります。

戦後の人生

戦後、ペンドルトンはレキシントンに戻り、再びグレイス教会の教区牧師として勤めました。彼はロバート・E・リーとの関係を保ち続け、リーを説得して学校の学長に就任させました。この学校は後にワシントン・アンド・リー大学と改名されました。リーはペンドルトンの教区民となり、レキシントンでの教会の集まりも影響を与えることとなりました。

ペンドルトンは1883年に亡くなるまでレキシントンで暮らし、その遺骸はグレイス教会の墓地に埋葬されています。彼の人生は、教育者、軍人、そして信仰の指導者としての多彩な側面を持つものであり、南北戦争の歴史においても重要な存在でした。

もう一度検索