ウェーブ型給油艦

ウェーブ型給油艦

ウェーブ型給油艦（Wave-class tanker）は、イギリス海軍の補助艦隊によって運用される大型の給油艦クラスです。この艦の設計と建造は、1990年代中頃から始まり、イギリスの造船業者との連携が強調されています。

来歴

1995年の初頭に要求仕様の策定が終了し、1996年3月には提案依頼書（RFP）が公表されました。プロジェクトの主契約者はVSEL（現在のBAEシステムズ・サーフェス・シップス）社であり、1998年5月22日から建造が始まりました。当初の計画では2000年9月と2001年10月にそれぞれ1隻ずつの竣工が見込まれていましたが、2番艦の起工は予定より遅れました。

設計

この艦の船型は凹甲板型とされ、アフト・エンジン型タンカーとしての機関配置が採用されています。艦尾にはヘリコプター甲板が設置され、マーリンHM.1ヘリコプターを収容できるハンガーがあり、そのため艦橋は前方に寄った配置となっています。

また、この艦は海洋汚染防止に配慮したダブルハル構造を持ち、基本的には商船構造に基づきつつも、抗堪性やダメージコントロールに関する部分は海軍の基準に従っています。レーダー反射面積を減少させるために、上部構造物や補給ステーションのポストには6度の傾斜が施されています。

主機関と性能

この給油艦はディーゼル・エレクトリック方式を採用しており、バルチラ社製の12V32Eディーゼルエンジンによって6,290馬力を発生させます。これにより、GECLM発電機を4基使用して発電し、2基の電動機がスクリュープロペラを駆動します。特に、装備が整わない港での活動を考慮し、艦首と艦尾にはそれぞれ1基ずつサイドスラスターが設置されています。

この艦は、合計で16,500 m³の液体貨物を搭載することができ、その内訳としては、15,000トンのディーゼル燃料と3,000 m³の航空燃料が含まれます。さらに、500 m³のドライカーゴを搭載でき、20フィート型の冷凍コンテナも8基まで載せることが可能です。洋上での補給能力を向上させるために、両舷には各3基ずつの補給ステーションが設置されています。

同型艦

ウェーブ型給油艦は、イギリス海軍の運用において重要な役割を果たしており、長距離の海上作戦や補給任務をサポートしています。同型艦については、詳細な情報を提供している文献や資料が存在するので、興味のある方はぜひ参照してください。

参考文献

ここではウェーブ型給油艦に関連する詳細情報を探しやすいリソースについても紹介しています。

関連項目

ウェーブ型給油艦に関連する他の海軍の補給艦として、ルイス・アンド・クラーク級貨物弾薬補給艦やディーパク級補給艦など、同時期に建造された艦船があります。

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