ウプサラ

ウプサラの概要

ウプサラ（Uppsala）は、スウェーデン中部に位置し、ウプサラ県の県都として知られています。2019年の時点で、人口は約177,074人であり、スウェーデン国内では4番目に多い都市です。ウプサラは特に、北欧で最古の大学として知られるウプサラ大学のある街として広く認識されています。近隣のストックホルムからは約70キロメートルの距離にあり、電車で約45分でアクセス可能なため、交通の便も良い場所にあります。

地勢と産業

ウプサラはフューリソン川沿いに広がる大学町で、19世紀後半に鉄道が整備されたことでその工業も発展しました。特に、1950年にスウェーデンの製薬会社ファルマシアがウプサラに移転し、大学との共同研究を通じて発展を遂げた歴史があります。しかし、その後の合併や買収により拠点が縮小していきました。とはいえ、GEヘルスケア バイオサイエンスなどの生命科学企業が現在も活発に活動しており、IT分野ではMySQL ABが本社をウプサラに置いています。

歴史

ウプサルの歴史は非常に古く、現在の市街地からおよそ5キロメートル北にあるガムラ・ウプサラ（古ウプサラ）には先史時代の遺跡が残っています。この場所では、11世紀までスウェーデン王を司祭とする異教の祭りが行われていましたが、12世紀にはキリスト教化が進行し、教会が建設されました。1245年にガムラ・ウプサラの大聖堂が焼失した際に現ウプサルへ移転し、その後1435年に新しい大聖堂が完成し、さらには1471年にはウプサラ大学が設立されました。これにより市の発展が加速し、工業化も進展しました。

文化と教育

ウプサル大学は1471年に設立され、北欧の教育史において極めて重要な存在です。この大学では1622年に建設された博物館、グスタビアヌムがあり、スウェーデンの古代や中世の歴史が展示されています。ウプサルは多くの著名な人物を生んでおり、17世紀の宰相アクセル・オクセンシェルナや、著名な天文学者アンデルス・セルシウス、さらには国連の第2代事務総長ダグ・ハマーショルドなどがその代表例として挙げられます。

著名な出身者

ウプサル出身の著名人には、グスタフ2世アドルフを補佐した政治家のアクセル・オクセンシェルナ、ウプサラ大学で天文学を教授したアンデルス・セルシウス、20世紀の代表的映画監督イングマール・ベルイマンがいます。また、三遊亭好青年という落語家や、人気音楽プロデューサーのエリック・リボムもウプサル出身です。彼らはそれぞれの分野で活躍し、ウプサルという街の名を世界に広めています。

まとめ

ウプサラは歴史的かつ文化的に非常に重要な都市であり、北欧最古の大学を有することでも知られています。豊かな遺産と多様な文化が混在するこの街は、教育、研究、産業の中心地としての役割を果たしており、今なお未来に向かって発展を続けています。

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