ウランバートル駅

ウランバートル駅の概要

ウランバートル駅は、モンゴルの首都ウランバートル市に位置する、モンゴル鉄道の主要な駅です。この駅は、モンゴル国内だけでなく、国際的な旅客・貨物輸送の要として、非常に重要な役割を果たしています。駅は、市街地の西側に位置し、その歴史と機能から、モンゴルの鉄道を象徴する存在と言えるでしょう。

歴史

ウランバートル駅の歴史は、モンゴル鉄道の発展とともに歩んできました。以下にその主な出来事をまとめます。

1938年: ウランバートルとナライフ間が開通し、鉄道網の基礎が築かれました。
1949年: ナウシキ（ロシア）とウランバートル間の路線が開通し、国際鉄道網への接続が始まりました。
1956年: ウランバートルとザミンウード（中国国境）間の路線が開通し、南北方向の幹線が完成しました。

これらの開通により、ウランバートル駅はモンゴルにおける鉄道輸送の中心としての地位を確立しました。

所属路線

ウランバートル駅は、以下の路線に所属しています。

モンゴル鉄道: モンゴル国内の主要な鉄道網であり、この駅はその中核をなします。
モンゴル縦貫鉄道（幹線）: この路線は、ロシアのナウシキ駅から中国国境のザミンウード駅までを結び、ウランバートル駅はその中間に位置します。主要な距離は以下の通りです。
ナウシキ駅（ロシア）より409km
ザミンウード駅（中国国境）まで709km
ヤロスラヴリ駅（モスクワ）より6304km
シベリア鉄道のウラン・ウデ駅より695km
北京駅まで1561km
フフホト駅まで1210km
ナライフ支線: ウランバートル駅からナライフ駅までを結ぶ支線で、主に貨物輸送に利用されています。

駅構造

ウランバートル駅は、地上駅として以下の構造を持っています。

ホーム: 単式ホーム1面と島式ホーム1面を備えており、複数の列車が同時に発着できます。
駅舎: 駅舎内にはレストランがあり、旅客の利便性が考慮されています。駅舎は社会主義リアリズムの影響を受けたデザインで、歴史的な特徴を持っています。駅舎を通らずに直接ホームに出入りできる構造になっています。

利用状況

ウランバートル駅は、モンゴル鉄道において旅客と貨物の両方を扱う最大の駅です。特にモンゴル縦貫線は、モンゴル国内の列車だけでなく、モスクワ、北京、フフホトといった国際列車も発着します。ナライフ支線は主に貨物輸送に使われています。駅構内での写真撮影は基本的に禁止されているため、注意が必要です。

駅周辺

駅周辺には、以下の施設があります。

モンゴル鉄道博物館: 駅の外れに位置していますが、建物はなく、6両ほどの車両が展示されています。鉄道ファンにとっては興味深いスポットです。

参考文献

海外鉄道技術協力協会編集『最新 世界の鉄道』 ぎょうせい（2005年6月再版） ISBN 4-324-07626-X C0065 p.49-50
松本従徳著『中国国境列車紀行』近畿日本ツーリスト（1998年1月10日初版）ISBN 4-87638-617-X p.167-201

関連項目

モンゴル国の鉄道
ロシア鉄道
中華人民共和国の鉄道
K3/4次列車|K3_4次列車
K23/24次列車
ウランバートル・レールバス

外部リンク

モンゴル鉄道 （モンゴル語・英語）

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