ウルトラマン (プロレスラー)

ウルトラマン（Milo Ventura Chávez）

ウルトラマンは、1947年7月14日生まれのメキシコ・グァナファト州コロネオ出身の覆面レスラーです。彼の本名はミロ・ベンチュラ（Milo Ventura）で、息子のウルトラマン・ジュニアもプロレスラーとして活動しており、彼自身も早い時期に日本のDDTに来日した経験を持っています。

来歴

ウルトラマンは1964年に「エル・ディナミコ（El Dinámico）」というリングネームで覆面レスラーとしてデビューしました。1968年にはコントラ・マッチで敗北し、素顔を露わにした後、「ミロ・ベンチュラ」として再デビューしました。そして、1975年から日本の特撮ドラマ『ウルトラマン』の名前を無断で借用した覆面レスラー、ウルトラマンとして活動を始めました。長い間、EMLLに所属していましたが、同年にLLI（UWA）へ移籍し、新人賞を獲得しました。

1977年には3つの異なる王座に挑戦しており、5月にはビジャノ3号のUWA世界ウェルター級王座、8月にはレネ・グァハルドのミドル級王座、10月にはエル・シグノのライト級王座にそれぞれ立ち向かいました。

1979年6月には新日本プロレスに初めて来日し、埼玉県の大宮スポーツセンター大会では藤波辰巳と引き分けています。ちなみに、ウルトラマンのキャラクターは円谷プロダクションの公認ではなく、ウルトラマン名義のプロレスラーとしては初めてとなったウルトラマンロビンのみが認可を受けています。しかし、新日本プロレスは円谷プロと良好で、藤波との試合前には本物のウルトラマンが登場し、花束を贈呈しました。この試合では『ウルトラマンの歌』が入場テーマ曲として使われました。

ウルトラマンはその後、アントニオ猪木を含む数多くのヘビー級レスラーとの戦いを経て、1982年にはアメリカのNWAハリウッド・レスリングに出場し、キラー・キムと対戦します。さらに、人気絶頂だった初代タイガーマスクとのヒーロー対決も実現し、6月と7月にはタイガーマスクの保持するWWFジュニアヘビー級王座に挑戦しました。

その後、1983年には古巣のEMLLに戻り、アギラ・ソリタリアを打破してナショナル・ミドル級王座を手に入れます。また、1984年からはソラール1号やスペル・アストロと共に「ロス・カデテス・デル・エスパシオ」というタッグチームでも活躍しました。

1987年からWWAに移籍し、7月18日には WWAW、WWA世界ミドル級王座を手にすることに成功しますが、同年9月にはブラソ・デ・オロとの試合で敗れて覆面を失っています。

その後もウルトラマンはメキシコ国外では覆面を被り続け、1990年にはFMWに来日し、デスマッチを経験。1991年にはWWFとWCWでも活動し、それぞれ異なるレスラーたちとの試合をこなしました。2000年代には半引退状態でしたが、2005年にはドラゴンドアの旗揚げ戦に参加し、2012年にもIWRGに出場しました。円谷プロに配慮したのか、時折「ウルトラボーイ（Ultraboy）」という名義でも活動していました。

得意技

ウルトラマンの得意技には、トペ・スイシーダがあります。

獲得タイトル

• - EMLL

- ナショナル・ミドル級王座：1回

• - WWA

- WWA世界ミドル級王座：1回

その他

ウルトラマンは対戦相手を威嚇するためにスペシウム光線のポーズを取りますが、やや腕が傾いていて特異な形となっているのが特徴です。また、梶原一騎の作品においてタイガーマスクと関連するレスラーとしても登場しており、意外な経歴が描かれています。ダミアン666が「ウルトラマン2号」や「ウルトラマン2000」として活動していたこともあります。お笑い芸人の古坂大魔王は、ウルトラマンが実際に使用した試合用マスクを所持しているとのことです。

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