エアスマップ

エアスマップ - 競走馬から種牡馬へ

エアスマップは、1995年4月4日生まれの競走馬です。欧字名はAir Smap。その名の通り、冠名に「エア」と、人気アイドルグループSMAPを組み合わせた、覚えやすい名前を持っていました。母サトルチェンジの産駒として日本に輸入され、外国産馬として中央競馬で活躍しました。

競走馬時代

1997年に3歳（現在の2歳）でデビュー。競走生活は長く、オープン馬と1600万下クラスを行き来するなど、安定した成績を残せませんでした。しかし、2001年、5歳（現在の4歳）の秋に迎えたオールカマーで、重賞初勝利を飾ります。この勝利が、エアスマップの競走生活における唯一の重賞制覇となりました。その後も走り続けましたが、GIレースへの挑戦は叶わず、2002年のアルゼンチン共和国杯5着を最後に引退しました。44戦という長く充実した競走生活を経て、第二の馬生へと歩を進めます。

種牡馬時代

2003年春から、種牡馬としてのキャリアをスタートさせます。ブリーダーズ・スタリオン・ステーション、日高軽種馬農協門別種馬場、社台ブルーグラスファームと、複数の牧場で繋養された後、2006年には韓国へと輸出されました。済州島の金岳牧場で種牡馬として活躍し、多くの産駒を残しました。しかし、2011年10月、急性疝痛のため、5歳でその生涯を閉じました。

エアスマップの種牡馬としての功績は、中央競馬、地方競馬両方に産駒が勝利した点にあります。特に、2007年に3歳未勝利戦を制したスターマップ、そして2007年のダービーグランプリ（馬インフルエンザの影響で岩手所属馬限定競走）を制したハルサンヒコは、エアスマップ産駒の大きな誇りとなりました。ハルサンヒコによる重賞勝利は、エアスマップ産駒にとって、中央競馬、地方競馬を通じて初の重賞制覇という快挙でした。

血統とファミリー

エアスマップの血統には、輝かしい名馬たちが名を連ねています。半弟には、菊花賞、有馬記念、天皇賞（春）を制した名馬、マンハッタンカフェがいます。他にも、近親には数々のGIホースがおり、その血統の素晴らしさを物語っています。姪にはクイーンカップとクイーンステークスを制したアプリコットフィズ、甥には京都新聞杯を制したクレスコグランド、函館記念を制したダービーフィズなど、多くの活躍馬を輩出しました。さらに、祖母Santa Lucianaの孫には、阪神3歳牝馬ステークスを制したビワハイジとその仔であるアドマイヤジャパン、アドマイヤオーラ、ブエナビスタ、トーセンレーヴ、ジョワドヴィーヴルといった、競馬史に名を刻む名馬がいます。

エアスマップは、競走馬としての成績に加え、その血統背景からも、競馬史に大きな足跡を残したと言えるでしょう。短くも濃密な競走生活、そして種牡馬としての成功は、多くの人々の記憶に刻まれています。競走馬としての華々しい活躍こそ少なかったものの、その血脈は現在も多くの競走馬たちに受け継がれ、未来へと繋がっています。

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