エアポート'77/バミューダからの脱出

映画『エアポート'77/バミューダからの脱出』の概要

『エアポート'77/バミューダからの脱出』は、1977年に公開された航空パニック映画で、エアポートシリーズの第三作目です。この映画は、著名なキャストと緊張感あふれるストーリー展開で観客を魅了しました。監督はテレビドラマで数多くの作品を手掛けたジェリー・ジェームソンが務め、主演にはアカデミー主演男優賞を受賞したジャック・レモンが名を連ねています。さらに、故ジェームズ・スチュアートやオリヴィア・デ・ハヴィランドなど、オールスターキャストが揃っていることでも注目されています。

ストーリーの概要

物語は、パームビーチで美術館を開設しようとする大富豪フィリップ・スティーブンス（ジェームズ・スチュアート）が所有するボーイング747から始まります。彼の飛行機は豪華な美術品や名だたる招待客を乗せて華々しく離陸します。しかし、飛行中に二人のハイジャッカーによって麻酔ガスが撒かれ、乗客や乗員は意識を失ってしまいます。ハイジャッカーの一味は操縦士を装ってジャンボ機を低空飛行させ、バミューダ海域の孤島に向け進路を変更します。

不運にも、途中で悪天候に直面し、視界を失った機体は油田タワーに衝突します。この衝撃により、燃料が漏れ、機体は炎上。最終的にはコントロールを失い、大海原へと墜落してしまいます。この事故を受けて、地上では製造責任者のジョー・パトローニ（ジョージ・ケネディ）とともに、航空機の捜索と救助作業が始まります。搭乗している機長ギャラガー（ジャック・レモン）は、海面に到達し、救難信号を発信します。

制作の裏側

本作は、前作『エアポート'75』のヒットを受けて制作されました。プロデューサーのウィリアム・フライと制作総指揮のジェニグス・ラングは再びタッグを組み、さらに音楽担当のジョン・カカバスや撮影のフィリップ・ラスロップも続投しました。この映画には、特に製作費が大きく投入され、1,000万ドル、現代の感覚で約30億円に相当する支出がかけられました。中でも、ジャンボ機のセットには150万ドルがかけられ、驚異的な造形でアカデミー美術賞にもノミネートされました。

この作品は、特撮が多く活用され、特にジャンボ機が不時着して沈没するシーンは実際に撮影することができず、特撮で再現されています。また、衣装デザインにはアカデミー賞を多数受賞したイーディス・ヘッドが関与しています。

反響と評価

『エアポート'77/バミューダからの脱出』は、日本においても1977年度の外国映画興行成績で第9位にランクインしました。そのため、映画制作における大規模な取り組みや、特にキャストの豪華さとストーリーの緊迫感は、多くの観客に支持されました。事故や冒険をテーマにしたこの作品は、航空映画の一大代表作として、今日でも語り継がれています。

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