エイジ オブ エンパイア
エイジ オブ エンパイア（Age of Empires、略称: AoE）は、アンサンブルスタジオが開発し、1997年10月15日にマイクロソフトから発売されたリアルタイムストラテジー（RTS）ゲームです。人気シリーズ『エイジ オブ エンパイア』の記念すべき第1作目にあたります。
プレイヤーは人類史における旧石器時代から始まり、新石器時代、青銅器時代を経て鉄器時代へと自らの文明を発展させていきます。ゲームの目的は、資源を収集し、新しい技術を研究し、軍事ユニットを育成することで、自身の文明を繁栄させ、最終的に他の文明を征服するなど、設定された勝利条件の達成を目指すことです。プレイヤーは複数の古代文明の中から一つを選択し、その指導者としてゲームを進めます。
本作は、1995年設立のアンサンブルスタジオが、カジュアル層にも親しみやすい歴史題材のRTSを目指して開発されました。当時、歴史シミュレーションでは『シヴィライゼーション』、SFやファンタジーのRTSでは『ウォークラフト』といった成功作はありましたが、歴史を扱ったRTSの著名なタイトルはまだ存在しませんでした。このニッチを狙った本作は批評家から高い評価を得て、発売当時のRTSとしては最高の売上を記録しました。この成功を受け、1998年には拡張版『ライズ・オブ・ローマ』が、1999年には続編『エイジ オブ エンパイアII』が発売されています。その後、オリジナル版と拡張パックをセットにした『ゴールドエディション』や、2018年にはグラフィックとシステムを刷新したリマスター版『Definitive Edition』もリリースされています。また、2023年には『エイジ オブ エンパイアII』向けの有料ダウンロードコンテンツとして、AoEの世界観でプレイできる「Return of Roma」が登場し、文明の種類は合計17種となっています（ただし、オリジナル版の文明数は後述）。
ゲームプレイ
ゲーム開始時、プレイヤーはわずかな数の「町の人」と呼ばれるユニットを操作し、広大な古代世界で帝国を築いていきます。文明を発展させるためには、資源（食料、木材、石、金）の収集が不可欠です。資源は建物の建設や技術研究、ユニット生産に必要となります。伐採した木が再び生えないなど、資源には限りがあるため、計画的な資源管理と確保が勝利への鍵となります。
プレイヤーは12種類の異なる文明から一つを選んでプレイします。各文明は利用できる技術やユニットに違いがあり、それぞれ固有の特色を持っています。すべての技術を利用できる文明は存在しません。
本作の核心は、時代の進化システムです。「石の時代」「道具の時代」「青銅の時代」「鉄の時代」の4つの時代を順に経ていきます。時代の進化は「町の中心」で行われ、進化するごとに新たな技術、武器、ユニットが解放され、文明はより強力になります。
モード
シングルプレイヤー向けには、エジプト、ギリシャ、バビロニア、大和といった特定の文明の歴史を追体験できるキャンペーンが複数用意されています。キャンペーンは決められたシナリオをクリアしていく形式です。キャンペーン以外では、ゲームごとにマップが自動生成される「ランダムマップ」モードがメインです。最初から豊富な資源を持つ「デスマッチ」のような派生ルールも存在します。
最大8人までのオンライン・ネットワークプレイも可能でしたが、当時の技術的な制約により、ラグや切断が頻繁に発生しました。マルチプレイの公式サポートは、Microsoft Gaming Zoneのサービス終了に伴い、2006年に終了しました。
また、「シナリオビルダー」機能により、ユーザーがオリジナルのシナリオやキャンペーンを作成・共有することができました。このエディターは後のシリーズに比べるとシンプルでしたが、ゲーム内のキャンペーン制作にも実際に使用されました。非公式サイトでは、ユーザーが作成したカスタムシナリオの投稿やダウンロードが行われていました。データファイルの改変によって、ベータ版に登場した未公開ユニットや、特殊な挙動をするユニット、あるいは地形配置ルールの変更といった裏技的な発見もあり、デザインの可能性が広がりました。
文明と外観
プレイヤーが選択できる文明は12種類です。ユニットや建物の見た目は、東アジア、メソポタミア、エジプト、ギリシャの4つの様式に大別されます。
テクノロジー
技術研究は特定の建物で行われ、その種類によって研究できる技術が異なります。例えば、宗教関連は「神殿」、軍事関連は「貯蔵庫」やその他の施設で行われます。技術は軍事、経済、宗教、インフラなど多岐にわたり、上位技術の研究には下位技術の完了が必要です。文明によって研究可能な技術には差があり、これが文明の個性となっています（例：エジプトは神殿技術に優れるが、マケドニアは貯蔵庫技術に優れる）。技術は戦略上非常に重要であり、時代が進むにつれて研究コストも増加するため、資源収集のバランスが勝敗に直結します。
ユニット
プレイヤーは様々な民間ユニットと軍事ユニットを操作します。ほとんどのユニットは研究によって性能を向上させることが可能です。
最も基本的な民間ユニットは「町の人」で、資源収集（狩猟、採集、農耕、漁業、伐採、採掘）、建物建設、修理を行います。戦闘も可能ですが、主な役割ではありません。
「聖職者」は非戦闘ユニットで、味方の回復や敵ユニットを自文明に引き入れる「転向」能力を持ちます。
軍事ユニットには、接近戦を行う歩兵、遠距離攻撃の弓兵、機動力と攻撃力に優れる騎兵（コストは高い）、建物や密集した敵に有効な攻城ユニット（投石器、重弩砲）などがあります。海上ユニットは「漁船」「貿易船」「輸送船」「軍艦」があり、それぞれ資源獲得、貿易、輸送、敵艦攻撃の役割を担います。軍艦は水辺の陸上ユニットにも攻撃可能です。
ユニットの性能は原則として文明間で共通ですが、文明固有の特性や技術アップグレードにより差異が生じる場合もあります（例：ローマやカタルゴの歩兵）。ゲーム内のユニットや衣装の描写には史実との違いや不正確な点も見られます。
建物
「町の中心」は最も重要な建物で、「町の人」を生産し、時代の進化を行います。多くのシナリオでは初期に1つしかなく、追加建設は「政治機関」の建設後、青銅の時代から可能になります。
ゲームには人口制限があり、建物によって上限が決まります。「町の中心」は4人、「家」は4人をサポートし、家を建てることで人口上限を増やせますが、1文明あたり最大50ユニットまでです。軍事ユニットは兵舎などの関連施設で生産されます。防御施設として「壁」や「塔」があり、資源保管には「穀倉」「貯蔵庫」などが使われます。「畑」は食料を安定供給します。
特殊な建物に「民族の象徴」があります。これはピラミッドなどの古代の巨大モニュメントを模しており、建設に膨大な資源と時間を要しますが、技術研究やユニット生産はできません。しかし、標準の勝利条件では、これを完成させて一定時間（リアルタイムで10分間）守りきると勝利となります。スコア勝利の場合も、高いスコアをもたらします。そのため、ゲーム中は敵の民族の象徴の破壊が重要な目標となります。
開発
『エイジ オブ エンパイア』はアンサンブルスタジオ初のタイトルで、開発コードネームは『Dawn of Man』でした。既存のゲームよりも史実に基づいた設定が、特にカジュアルプレイヤーにアピールすることを意図しました。デザイナーはブルース・シェリー、トニー・グッドマン、デイブ・ポッティンガーが担当し、音響監督はスティーブン・リッピーが務めました。楽曲は、ゲームの時代設定を反映するため、実際の楽器音やそのサンプルをもとに、広範なリサーチを経て制作されました。先行する歴史ゲーム『シヴィライゼーション』から大きな影響を受けており、これは批評家からも好意的に評価されました。
ライズ・オブ・ローマ
1998年10月22日には、拡張版『マイクロソフト エイジオブエンパイア 拡張パック:ライズ オブ ローマ』が発売されました。これはローマ帝国の興隆をテーマに、ローマ、カルタゴ、パルミュラ、マケドニアの4文明、新規シナリオとキャンペーンを追加したものです。ゲームプレイ面ではインターフェイスが大幅に改善され、ユニット生産キューや同種ユニットの一括選択、投石機のバランス調整、人口上限の増加オプション（マルチプレイ）などが導入されました。マップタイプやサイズのオプションも追加され、ユニットの自動経路探索機能も向上しました。楽曲も全て一新されています。公式サポート終了後も、ファンコミュニティによって非公式パッチが作成され、最新OSへの対応なども行われています。拡張版も商業的に成功し、Computer Games Strategy Plusによる1998年度の「Add-On of the Year」賞を受賞しました。
リリースと売上
本作は1997年10月15日にアメリカで発売され、初登場7位、年末までに17.8万本、800万ドルの売上を達成し、1997年後半のアメリカにおけるRTSとして最高の成功を収めました。全世界でも発売後4ヶ月で55カ国でリリースされ、1998年2月までに85万本が出荷されました。ドイツでも大ヒットし、複数週にわたりセールスランキング1位を獲得、1998年にはドイツ市場で4番目に売れたPCゲームとなりました。全世界での累計売上は2000年までに300万本、収益1億2000万ドル以上を記録し、商業的に大成功を収めました。
評価
本作は批評家から概ね肯定的な評価を受けました。Metacriticでは83/100、GameRankingsでは87%などです。『ウォークラフト』と『シヴィライゼーション』を組み合わせたゲームと評されることが多く、GameSpotは戦闘重視の点を指摘しつつも「シヴィライゼーションからヒントを得たウォークラフト」と評価しました。Computer Gaming Worldは「非常に深みがあり、リアルタイムゲーム群の中で最も洗練されたもの」と称賛しました。一方で、細かい管理作業の必要性（生産キューの欠如）、ユニットAIの未熟さ、人口制限などは批判点として挙げられました。グラフィックや各文明の個性は高く評価され、「グラフィックが非常に細かく、手書きのような雰囲気」「ユニットの動きが細かいがゆえに美しさもある」といった意見がありました。ゲームのサウンドスケープについては、情報把握が難しいとの指摘も見られました。また、ユーザーがシナリオを作成できるエディター機能は、ゲームの寿命を延ばす重要な要素として期待されました。本作はGamecenterの1997年ゲームオブザイヤーなど、多くの賞を受賞しました。
リマスター版
2017年6月、E3にてリマスター版『Age of Empires: Definitive Edition』が発表されました。Forgotten Empiresが開発を担当し、4Kグラフィック、リマスターされたサウンドトラック、ゲームプレイの改善などが特徴です。当初2017年発売予定でしたが、2018年2月20日に延期されました。Windowsストア限定でリリースされ、Metacriticで70/100と、評価は分かれました。4Kグラフィックやサウンドは評価されましたが、オリジナル版の課題が一部残っているとの批判もありました。
プレイヤーは人類史における旧石器時代から始まり、新石器時代、青銅器時代を経て鉄器時代へと自らの文明を発展させていきます。ゲームの目的は、資源を収集し、新しい技術を研究し、軍事ユニットを育成することで、自身の文明を繁栄させ、最終的に他の文明を征服するなど、設定された勝利条件の達成を目指すことです。プレイヤーは複数の古代文明の中から一つを選択し、その指導者としてゲームを進めます。
本作は、1995年設立のアンサンブルスタジオが、カジュアル層にも親しみやすい歴史題材のRTSを目指して開発されました。当時、歴史シミュレーションでは『シヴィライゼーション』、SFやファンタジーのRTSでは『ウォークラフト』といった成功作はありましたが、歴史を扱ったRTSの著名なタイトルはまだ存在しませんでした。このニッチを狙った本作は批評家から高い評価を得て、発売当時のRTSとしては最高の売上を記録しました。この成功を受け、1998年には拡張版『ライズ・オブ・ローマ』が、1999年には続編『エイジ オブ エンパイアII』が発売されています。その後、オリジナル版と拡張パックをセットにした『ゴールドエディション』や、2018年にはグラフィックとシステムを刷新したリマスター版『Definitive Edition』もリリースされています。また、2023年には『エイジ オブ エンパイアII』向けの有料ダウンロードコンテンツとして、AoEの世界観でプレイできる「Return of Roma」が登場し、文明の種類は合計17種となっています（ただし、オリジナル版の文明数は後述）。
ゲームプレイ
ゲーム開始時、プレイヤーはわずかな数の「町の人」と呼ばれるユニットを操作し、広大な古代世界で帝国を築いていきます。文明を発展させるためには、資源（食料、木材、石、金）の収集が不可欠です。資源は建物の建設や技術研究、ユニット生産に必要となります。伐採した木が再び生えないなど、資源には限りがあるため、計画的な資源管理と確保が勝利への鍵となります。
プレイヤーは12種類の異なる文明から一つを選んでプレイします。各文明は利用できる技術やユニットに違いがあり、それぞれ固有の特色を持っています。すべての技術を利用できる文明は存在しません。
本作の核心は、時代の進化システムです。「石の時代」「道具の時代」「青銅の時代」「鉄の時代」の4つの時代を順に経ていきます。時代の進化は「町の中心」で行われ、進化するごとに新たな技術、武器、ユニットが解放され、文明はより強力になります。
モード
シングルプレイヤー向けには、エジプト、ギリシャ、バビロニア、大和といった特定の文明の歴史を追体験できるキャンペーンが複数用意されています。キャンペーンは決められたシナリオをクリアしていく形式です。キャンペーン以外では、ゲームごとにマップが自動生成される「ランダムマップ」モードがメインです。最初から豊富な資源を持つ「デスマッチ」のような派生ルールも存在します。
最大8人までのオンライン・ネットワークプレイも可能でしたが、当時の技術的な制約により、ラグや切断が頻繁に発生しました。マルチプレイの公式サポートは、Microsoft Gaming Zoneのサービス終了に伴い、2006年に終了しました。
また、「シナリオビルダー」機能により、ユーザーがオリジナルのシナリオやキャンペーンを作成・共有することができました。このエディターは後のシリーズに比べるとシンプルでしたが、ゲーム内のキャンペーン制作にも実際に使用されました。非公式サイトでは、ユーザーが作成したカスタムシナリオの投稿やダウンロードが行われていました。データファイルの改変によって、ベータ版に登場した未公開ユニットや、特殊な挙動をするユニット、あるいは地形配置ルールの変更といった裏技的な発見もあり、デザインの可能性が広がりました。
文明と外観
プレイヤーが選択できる文明は12種類です。ユニットや建物の見た目は、東アジア、メソポタミア、エジプト、ギリシャの4つの様式に大別されます。
テクノロジー
技術研究は特定の建物で行われ、その種類によって研究できる技術が異なります。例えば、宗教関連は「神殿」、軍事関連は「貯蔵庫」やその他の施設で行われます。技術は軍事、経済、宗教、インフラなど多岐にわたり、上位技術の研究には下位技術の完了が必要です。文明によって研究可能な技術には差があり、これが文明の個性となっています（例：エジプトは神殿技術に優れるが、マケドニアは貯蔵庫技術に優れる）。技術は戦略上非常に重要であり、時代が進むにつれて研究コストも増加するため、資源収集のバランスが勝敗に直結します。
ユニット
プレイヤーは様々な民間ユニットと軍事ユニットを操作します。ほとんどのユニットは研究によって性能を向上させることが可能です。
最も基本的な民間ユニットは「町の人」で、資源収集（狩猟、採集、農耕、漁業、伐採、採掘）、建物建設、修理を行います。戦闘も可能ですが、主な役割ではありません。
「聖職者」は非戦闘ユニットで、味方の回復や敵ユニットを自文明に引き入れる「転向」能力を持ちます。
軍事ユニットには、接近戦を行う歩兵、遠距離攻撃の弓兵、機動力と攻撃力に優れる騎兵（コストは高い）、建物や密集した敵に有効な攻城ユニット（投石器、重弩砲）などがあります。海上ユニットは「漁船」「貿易船」「輸送船」「軍艦」があり、それぞれ資源獲得、貿易、輸送、敵艦攻撃の役割を担います。軍艦は水辺の陸上ユニットにも攻撃可能です。
ユニットの性能は原則として文明間で共通ですが、文明固有の特性や技術アップグレードにより差異が生じる場合もあります（例：ローマやカタルゴの歩兵）。ゲーム内のユニットや衣装の描写には史実との違いや不正確な点も見られます。
建物
「町の中心」は最も重要な建物で、「町の人」を生産し、時代の進化を行います。多くのシナリオでは初期に1つしかなく、追加建設は「政治機関」の建設後、青銅の時代から可能になります。
ゲームには人口制限があり、建物によって上限が決まります。「町の中心」は4人、「家」は4人をサポートし、家を建てることで人口上限を増やせますが、1文明あたり最大50ユニットまでです。軍事ユニットは兵舎などの関連施設で生産されます。防御施設として「壁」や「塔」があり、資源保管には「穀倉」「貯蔵庫」などが使われます。「畑」は食料を安定供給します。
特殊な建物に「民族の象徴」があります。これはピラミッドなどの古代の巨大モニュメントを模しており、建設に膨大な資源と時間を要しますが、技術研究やユニット生産はできません。しかし、標準の勝利条件では、これを完成させて一定時間（リアルタイムで10分間）守りきると勝利となります。スコア勝利の場合も、高いスコアをもたらします。そのため、ゲーム中は敵の民族の象徴の破壊が重要な目標となります。
開発
『エイジ オブ エンパイア』はアンサンブルスタジオ初のタイトルで、開発コードネームは『Dawn of Man』でした。既存のゲームよりも史実に基づいた設定が、特にカジュアルプレイヤーにアピールすることを意図しました。デザイナーはブルース・シェリー、トニー・グッドマン、デイブ・ポッティンガーが担当し、音響監督はスティーブン・リッピーが務めました。楽曲は、ゲームの時代設定を反映するため、実際の楽器音やそのサンプルをもとに、広範なリサーチを経て制作されました。先行する歴史ゲーム『シヴィライゼーション』から大きな影響を受けており、これは批評家からも好意的に評価されました。
ライズ・オブ・ローマ
1998年10月22日には、拡張版『マイクロソフト エイジオブエンパイア 拡張パック:ライズ オブ ローマ』が発売されました。これはローマ帝国の興隆をテーマに、ローマ、カルタゴ、パルミュラ、マケドニアの4文明、新規シナリオとキャンペーンを追加したものです。ゲームプレイ面ではインターフェイスが大幅に改善され、ユニット生産キューや同種ユニットの一括選択、投石機のバランス調整、人口上限の増加オプション（マルチプレイ）などが導入されました。マップタイプやサイズのオプションも追加され、ユニットの自動経路探索機能も向上しました。楽曲も全て一新されています。公式サポート終了後も、ファンコミュニティによって非公式パッチが作成され、最新OSへの対応なども行われています。拡張版も商業的に成功し、Computer Games Strategy Plusによる1998年度の「Add-On of the Year」賞を受賞しました。
リリースと売上
本作は1997年10月15日にアメリカで発売され、初登場7位、年末までに17.8万本、800万ドルの売上を達成し、1997年後半のアメリカにおけるRTSとして最高の成功を収めました。全世界でも発売後4ヶ月で55カ国でリリースされ、1998年2月までに85万本が出荷されました。ドイツでも大ヒットし、複数週にわたりセールスランキング1位を獲得、1998年にはドイツ市場で4番目に売れたPCゲームとなりました。全世界での累計売上は2000年までに300万本、収益1億2000万ドル以上を記録し、商業的に大成功を収めました。
評価
本作は批評家から概ね肯定的な評価を受けました。Metacriticでは83/100、GameRankingsでは87%などです。『ウォークラフト』と『シヴィライゼーション』を組み合わせたゲームと評されることが多く、GameSpotは戦闘重視の点を指摘しつつも「シヴィライゼーションからヒントを得たウォークラフト」と評価しました。Computer Gaming Worldは「非常に深みがあり、リアルタイムゲーム群の中で最も洗練されたもの」と称賛しました。一方で、細かい管理作業の必要性（生産キューの欠如）、ユニットAIの未熟さ、人口制限などは批判点として挙げられました。グラフィックや各文明の個性は高く評価され、「グラフィックが非常に細かく、手書きのような雰囲気」「ユニットの動きが細かいがゆえに美しさもある」といった意見がありました。ゲームのサウンドスケープについては、情報把握が難しいとの指摘も見られました。また、ユーザーがシナリオを作成できるエディター機能は、ゲームの寿命を延ばす重要な要素として期待されました。本作はGamecenterの1997年ゲームオブザイヤーなど、多くの賞を受賞しました。
リマスター版
2017年6月、E3にてリマスター版『Age of Empires: Definitive Edition』が発表されました。Forgotten Empiresが開発を担当し、4Kグラフィック、リマスターされたサウンドトラック、ゲームプレイの改善などが特徴です。当初2017年発売予定でしたが、2018年2月20日に延期されました。Windowsストア限定でリリースされ、Metacriticで70/100と、評価は分かれました。4Kグラフィックやサウンドは評価されましたが、オリジナル版の課題が一部残っているとの批判もありました。
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