エイドリアン・グリフィン

エイドリアン・グリフィン：NBA選手から指導者への道

エイドリアン・ダーネル・グリフィン（Adrian Darnell Griffin, 1974年7月4日生まれ）は、アメリカ合衆国カンザス州ウィチタ出身の元プロバスケットボール選手であり、現在は指導者として知られています。彼の息子であるAJ・グリフィンもNBA選手として活躍しています。

現役時代の輝かしい経歴

シートン・ホール大学に進学したグリフィンは、4年目の1995-96シーズンに平均16.2得点、8.3リバウンド、3.1アシストを記録し、オールビッグ・イーストセカンドチームに選出される活躍を見せました。その功績から、彼は同大学の殿堂入りも果たしています。

1996年のNBAドラフトでは指名されませんでしたが、グリフィンは諦めずにCBA（コンチネンタル・バスケットボール・アソシエーション）やUSBL（ユナイテッド・ステイツ・バスケットボール・リーグ）などでプレーを続け、実力を磨きました。1998-99シーズンには、CBAのコネチカット・プライドに所属し、シーズンMVPを受賞。チームを優勝に導き、ファイナルMVPにも輝きました。

1999-2000シーズン、グリフィンはボストン・セルティックスと契約し、念願のNBAデビューを果たします。その後、ダラス・マーベリックス、ヒューストン・ロケッツ、シカゴ・ブルズといったチームでプレー。マーベリックス在籍時の2006年には、NBAファイナルに先発出場も果たしました。

2006年7月17日、グリフィンは古巣であるブルズと3年契約を結びました。しかし、2008年2月21日には3チーム間のトレードでシアトル・スーパーソニックスへ移籍。さらにシーズン終了後の8月13日には、再び3チーム間のトレードでミルウォーキー・バックスへ放出され、その後解雇。現役引退を決意しました。

指導者としての新たな挑戦

現役引退後、グリフィンはすぐにバックスのアシスタントコーチに就任し、2年間チームを支えました。2010年9月9日にはブルズのアシスタントコーチに就任し、5年間在籍。2014年のワールドカップでは、アメリカ代表のアシスタントコーチも務めました。

その後も、2015年6月26日にオーランド・マジック、2016年6月9日にオクラホマシティ・サンダー、2018年6月25日にトロント・ラプターズのアシスタントコーチを歴任。ラプターズでは、2018-19シーズンにNBAチャンピオンを経験しました。

2021-22シーズンには、レギュラーシーズン最終戦のニューヨーク・ニックス戦で、代理としてヘッドコーチを務めました。そして、2023年6月5日、ミルウォーキー・バックスのヘッドコーチに就任。しかし、1年目の2023-24シーズン途中の2024年1月23日に、30勝13敗という好成績にもかかわらず解任されるという、異例の事態となりました。

家族

息子のAJ・グリフィンもNBA選手としてアトランタ・ホークスで活躍しており、もう一人の息子、アラン・グリフィンもプロバスケットボール選手としてカナダのプロリーグでプレーしています。

エイドリアン・グリフィンは、選手として、そして指導者として、バスケットボール界に多大な貢献をしてきた人物です。

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